「船釣りのリールの選び方が知りたい。
たくさん種類があるけど、みんなはどうやって決めているんだろう?
おすすめのリールはないかな。」と思いませんか。
この記事では、次のことが分かります。
- 「東京湾でなんでも使えるリール」の条件
- 船用リールとはなにか?(岸用との違い。船用リールの種類)
- 購入時のポイント
- 値段の違いは何か(高いものは必要か?)
- おすすめの機種13選
あなたがリールを納得して買うために、これを読めばリール全体像が分かります。
そして、竿に関しては次の記事でお伝えしているので、組み合して東京湾を遊び尽くしましょう。
→【東京湾の船釣り】一本でほぼ完了する竿選びのコツ(始めでも安心)
この記事を書いている私は、次のとおりです。
- 関東在住、30年の釣り経験があり、130種類以上の魚を釣ってきました。
- 現在は、仕事と子育て(小学生と幼児)をしつつ、東京湾で年間100匹~300匹釣っています。
- 小学生のときに祖父から釣りを学んでから、ほぼ毎週父にせがんで一緒に行ってました。
- 今では、一泊する釣りも行きます。そして、エサ、ルアー、フライと様々な釣りで、岸や船から楽しんでいます。
「東京湾でなんでも使えるリール」の条件
「巻ける糸の量(太さ・長さ)」をベースに考えるのが基本で、次の2つのリールがあれば東京湾のほとんどの釣りが楽しめます。
※糸の太さは”号”という単位で、数字が大きいほど太くなります。
- 糸太さ2号200mの両軸リール(手巻き)
- 太さ4号300mの電動両軸リール
2つ必要な理由
船釣りでは、狙う魚によって糸の太さが決められています。
具体的には次の図のとおりで、2号と4号があればほとんど網羅できます。
「太ければなんでも使えるのでは?」と思うかもしれませんが、船宿指定の範囲外だと使用ができません。
理由は、糸の太さが乗船者同時で差があると糸がらみしやすいからです。
(詳しく知りたい場合は、次のページで解説しています。
釣りのおまつりの原因7つと、トラブルの避け方(簡単にできる方法))
また、4号ラインを使う釣りは「深く、重いオモリを使う」ので、糸を巻く負担が大きいため電動がおすすめです。
「両軸って?」「電動ってなに?必要なの?」とう疑問があるかもしれません。以下の項目でリールに関する知識を深めていきましょう。
船用リールとはなにか?
どんな種類があるのか。
次の①〜④の4種類あります。
船釣りでは両軸リールがメイン
両軸リールは、感度が高く、糸の出し入れのコントロールしやすいのが特長です。
仕掛けを魚がいる水深に合わせやすく、魚の微妙なアタリを感じやすいです。
また、力が入りやすので、船の重たいオモリを巻くときに楽にできます。
①両軸リール
糸2号を巻くリールなら、こちらで十分です。コストを抑え、シンプルで壊れにくいので、コスパも良いです。
水深は糸のマーカー※を見て確認します。
船釣りでは、このマーカーが必須な釣りがほとんどです。
船用ライン選びは特殊なので、次のページで解説しています。
→船釣りのライン(釣り糸)の選び方(沢山の種類がある中での注意点)
②カウンターリール
糸がどれだけ出たかをカウンター(表示板)で示してくれるリールです。
しかし、注意点はカウンターは不正確なので、①と同様に糸のマーカーの確認が必須です。
不正確になる理由は、カウンターは「糸巻き部分(スプール)の回転数」から、距離に換算して表示しているからです。
糸が出ると外周の長さが変わるので、だんだんずれていきます。
そのため、結局はカウンターは目安にしかならないので、便利だけど必須ではないとも言えます。
③電動リール
糸4号300mを巻くなら、こちらがおすすめです。(快適に釣りするためには必須レベル)
なぜなら、4号を使う釣りは80〜130号(0.3〜0.5kg)という思い道具を使うので、手巻きでは一日持ちません。
疲れると回収が億劫になり、餌の交換をしなくなるため魚の釣れる数が減ります。釣れない竿を見るだけになるので、せっかくの船釣りの時間も楽しめません。
とはいえ、価格が3万円以上なので本格的にやるときに買いましょう。最初はレンタルで十分です。
レンタルなら500円〜千円程度で済みます。
ちなみに、手巻きでも高品質なものならスムーズに巻けるので比較的楽です。しかし、そのようなものは高いので電動リールを買った方がコスパが良いでしょう。
④スピニングリール
東京湾の船釣りでは、ルアー釣り以外ではほとんど使用しないと思ってよいでしょう。
エサ釣りでは、シロギス釣りに限ってスピニングリールが主流です。
スピニングリールが活躍するのは、軽量なルアーや仕掛けを使うときや、遠くに投げるときです。また、ルアーを早く動かしたいときにも使います。
岸用リールの違いとは
岸の場合は、道具か軽くかつ投げることがおおいため、スピニングリールが使われます。
また、ベイトリールの場合も、投げやすいように糸が絡みにくい機構(ブレーキ)の機能がついてます。そのため、岸釣りのものを船に流用することは可能です。
スピニングリールに関しては、岸釣りやキャスト(投げる)機能が前提なので、岸と船も同じと思って問題ないでしょう。
購入時のポイント
次のポイントを確認します。
- 糸巻き量(リールサイズ)
- ギア比
- ハンドル(右/左)
- その他の便利機能
糸巻き量
リールの仕様に必ず買いてあります。
糸2号が200m以上巻けるものにしましょう。
これより、小さくて巻ける量が少ないと実用性がないかもしれません。
「200mもいるの?」と思うかもしれませんが、船釣りではこの方が安心です。
糸は先端が痛みやすいので切り捨てるのですが、上記の「糸のマーカー」の色を統一するために10m単位で切ることとなります。全長が短いと、数回切ったら使えなくなってしまいます。
また、釣り中にも水深50m以上沈めた状態で手元から切れるといったことも稀にあるため、これを考慮しても200m以上が安心です。
また、電動リールを使う釣りでは水深100m以上を釣ることがあるため、300mないと一度切れただけでその日は釣りができなくなりかもしれません。
これを聞くと、反対に「リールサイズは大きいほど良いのか?」と思うかもしれません。
これについては、糸巻き量だけで見ればそのとおりですが、重くなったり持ちにくくなります。
これを考えると、東京湾なら200〜300m巻ければ十分で、快適性も高くなります。
ギア比
ハンドル一回あたりの糸が巻かれる量です。
自転車と同じで、ハイギアなら早く巻けるけど力がいる、ローギア(パワーギア)ならその反対となります。
どちらにするかですが、好みです。
例えば、自転車で平な道を走ることを想像して、軽く早く漕ぐ(ローギア)か、ゆっくり重く漕ぐ(ハイギア)かで選んだらいかがでしょうか。
迷ったらハイギアにしてはいかがでしょうか。回収が早くできるメリットがあります。
なお、製品によってギア比が選べるものとそうでないものがあります。
色々な名称がりますが、概ね短い方から次の名前で呼ばれます。
ロー(orパワー) < ノーマル(無記載) < ハイギア < エクストラハイギア
ハンドルの選択
両軸リールのハンドルは左右を切り替えられないので、購入時に一方を選ぶことになります。
船釣りはオモリが重めなので、利き手で「ハンドルを回す」ほうが一般的のようです。
ただ、どちらにしても慣れるので、あなたの直感で選べばどちらでも快適に使えるようになるでしょう。
なお、ダブルハンドル(DH)だと、取っ手が二つになります。
意外ですが、すぐに慣れてしまうので違いは感じにくいです。反対に、こだわるなら交換も簡単なので、気にしなくても良いでしょう。
値段の違いとは(高いものは必要か?)
機能は何が違うのか?
価格が高いと、主に次の要素が良くなっていきます。
- 軽さ(コンパクトさ)
- 大物への対応力
- 巻きやすさ
軽さ(コンパクト)
長時間の使用でも疲れにくいだけでなく、感度も向上します。
操作がしやすくなったり、魚がエサを食べたときにも明確に分かりやすくなります。魚の様子がわかるので、楽しさがアップできます。
また、サイズがコンパクトになる傾向があるので、持ちやすくなります。
特に電動リールは大きく重くなりがちなので、コンパクトで軽いものはとても快適です。
大物への対応力
リールには、”ドラグ”という糸が強く引かれたときに、自動で糸が出る機能があります。
高価になると、滑らかになる傾向があります。
滑らかだと、細い糸でも瞬間的な力を逃してくれるので、大物が釣りやすくなります。
目立たない機能ながら、船釣りは大物が掛かることも珍しくないです。
あなたが大物を取る確率を上げたいと思うなら、ドラグ性能は重要です。
巻きやすさ
リールの巻きやすさは、使用感に大きく関わります。
高価なリールは、ギアが精密に作られ、スムーズな巻き心地が感じられます。
剛性も高くて歪みにくくなるとで、糸が引っ張られてもスムーズに巻けます。
とはいえ、現在のリールは低コストでも造りがしっかりしているので、興味がなければこだわらなくても良いかもしれません。
結局、どの程度のものを買えば良いのか?(高いものは必要?)
結論としては、お金をかけなくても基本性能さえ整っていれば魚は釣れます。
そのため、こだわりがなければ、有名メーカーであれば価格を抑えてたものでも充分釣りは成立します。
あなたは「高いものを買う意味は何?」と思うかもしれません。
釣りは趣味なので、その時間を楽しむためには価値があります。
例えば、コンパクトで軽量ならストレスフリーですし、大物が来たときに逃さずに釣りあげたらとても嬉しくなります。質が高いリールはその機会を掴むチャンスを手伝ってくれます。
特にリールは、工具という要素が強いです。あなたの腕が良くても、道具が悪いとそのぶんはハンデになります。
とくに船用リールはデザインなどの嗜好性よりも、機能性をストイックに追求したもの多いです。
結果的に、値段をかけた分だけ機能が高まることが多いです。
あなたが長期的に釣りをして、趣味(釣り)で感動していく機会を増やしたいなら、コストをかける価値があるのではないでしょうか。
東京湾で、おすすめなリール13選
「手巻き(カウンター含む)」と「電動」に分けて紹介していきます。
(参考)【手巻き】ハイエンド
シマノ バルケッタプレミアム(1.5号200m)
参考としたのは、細い糸が前提となるからです。
実売3.5万円程度です。
有名メーカー「シマノ」からの紹介です。シマノは自転車ギアでも世界的に有名なので、リールのギアも強い印象です。
上級者になると、糸の扱いに慣れて細めを使う人が増えるので、コンパクトさが優先されているとおもいます。
次のとおり6種類から選べます。カウンターは標準装備されています。
(右巻き) | (左巻き) | |
(ノーマルギア) | 150 | 151 |
(ハイギア) | 150H | 151H |
(エクストラハイギア) (ダブルハンドル) | 150DHXG | 151DHXG |
手巻き ミドルクラス
コスパが良くて、東京湾で汎用性が高いリールを買うなら最善の選択となるのではないでしょうか。
初めての購入でも長く使えるでしょう。
ダイワ ライトゲームIC 150(2号200m)
釣具の有名メーカー「ダイワ」からの紹介です。釣具としての機能性を高めた製品を多く出している印象で、リールも同様です。
次のとおり4種類から選べます。カウンターは標準装備されています。
(右巻き) | (左巻き) | |
(シングルハンドル) | 150 | 150L |
(ダブルハンドル) | 150-DH | 150L-DH |
シマノ バルケッタ 300(2号300m)
ラインの容量が大きく、糸2号なら300m巻くゆとりがあります。
このサイズは右巻きだけで、2種類(ギア比の違い)から選びます。カウンターは標準装備です。
(右巻き) | |
(ローギア) | 300PG |
(ハイギア) | 300HG |
手巻き エントリークラス
ダイワ ライトゲームX IC 150(2号200m)
次のとおり4種から選べます。カウンターも標準装備されています。
(右巻き) | (左巻き) | |
(シングルハンドル) | 150 | 150L |
(ダブルハンドル) | 150-DH | 150L-DH |
ダイワ フネXT 150(2号200m)
カウンターはありませんが、この糸巻き量のなかでは一番手頃な価格です。
ボディが金属(アルミ)が使われているので、重みが掛かったときでも巻きやすいように作られています。
次の6種類から選べます。
(右巻き) | (左巻き) | |
(超ローギア) | 150P-OP | 150PL-OP |
(ローギア) | 150P | 150PL |
(ハイギア) | 150H | 150H |
シマノ バルケッタBB 300(2号200m)
ラインの容量が大きく、糸2号なら300m巻くゆとりがあります。
このサイズは右巻きだけで、2種類(ギア比の違い)から選びます。カウンターは標準装備です。
(右巻き) | |
(ローギア) | 300PG |
(ハイギア) | 300HG |
電動リール ハイエンド〜ハイクラス
ダイワ シーボーグ G400J(4号400m)
ダイワのハイエンドの電動リールです。実売でも10万円を超えます。
東京湾の釣りがメインなら、ここまでの強さは必要ないかもしれません。
もし、「最高級のものが欲しい」なら、こちらにすればモーターの強度と耐久性が高いものを手に入れることができます。
(右巻き) | G400J |
(左巻き) | G400JL |
なお、一つ下のサイズ(G300J)でも4号300mは巻けますが、満タンに巻いて柔らかい竿を使うと糸詰まりが起きることがあります。そのため、G400Jにしておくと安心です。
ダイワ シーボーグ 400L(4号400m)
ダイワのハイクラスです。
一つ前に紹介した機種との違いは、モーターのパワーです。(名称としては、”G”がつかない)
とはいえ、モーターのパワーは東京湾なら十分です。
東京湾なら細い仕掛けを使うこともあるので、強すぎずにちょうど良いレベルともいえます。
コンパクトで持ちやすく、ドラグ性能も高いです。
高級品ながら、あなたがこのサイズで「”左”巻きの電動リール」を買うなら、これ一択になるのではないでしょうか。
(右巻き) | 400J |
(左巻き) | 400JL |
こちらも、一つ下のサイズ(300J)でも4号300mは巻けますが、満タンに巻いて柔らかい竿を使うと糸詰まりが起きることがあります。そのため、400Jにしておくと安心で、重さも585gなので十分軽量です。
シマノ ビーストマスターEJ 1000(4号300m)
シマノのハイエンドの電動リールです。
ダイワと比較すると横幅が広く、0.1kgほど重くなります。
横幅が広いと若干持ちにくくなりますが、糸巻きの偏りが少なくトラブルを少なくできます。
「1機種で右巻きのみ」なので、あなたが東京湾で「”右”巻きの電動リール」使用するなら、もっと安い価格帯で充分かもしれません。
電動リール エントリー〜ミドルクラス
シマノ フォースマスター1000(4号300m)
シマノのミドルクラスです。
こちらも1機種です。
シマノ プレイズ 1000(4号300m)
シマノの基本的な性能を装備したリールです。
使い勝手はハイスペックリールにも劣らないので、コストパフォーマンスがとても良いです。
東京湾で電動リールの釣りを本格的に始めるなら、一番有力な候補になるのではないでしょうか。
ダイワ レオブリッツ S400J(4号350m)
ダイワのエントリークラスです。
ボタンの配置などが昔ながらで分かりやすいです。
とはいえ、慣れると上位機種のほうが片手で操作できて快適なので、メリットと言えるかは微妙でしょう。
重さは軽いです。
シマノ プレミオ 3000
シマノのエントリーモデルです。
「価格を抑えてたいけど、自分のリールが欲しい」ならこちら一択となります。
しかし、価格を抑えるだけならレンタルの方が良いかもしれません。
糸巻き量が多いので、下に別の糸を巻く等で調整が必要です。