#204_船宿ホームページの見方:掲載内容と見るべきポイント

2_船釣りへの挑戦

船宿とは、釣り船を出してくれるお店のことで、船釣りをする際に利用します。

利用する船宿をホームページで検索して探すのですが、初めてだと何を見て良いか迷う方が多いと思います。

ホームページのデザインや内容が異なるうえ、船釣りのサイトは独特の単語も多いです。

そもそも、釣りが初めての場合、「どのような情報」を見れば良いかが分からない状況と思います。

この結果、初めての場合、船釣りサイトを見るのは意外とハードルが高いと感じています。

私自身も、船釣りを始める前に、岸釣りを長くやっていましたが、それでも迷いました。

そこで、この記事では、スムーズに確認ができるよう、船釣りサイトの見方を解説していきます。

見るために必要な前提知識として「船宿のサービス形態」を解説し、それを踏まえた「確認ポイント」を解説します。
最後に参考として、良くあるホームページ構成を説明します。

なお、釣り用語は、次のページにまとめているため、ご活用ください。
 →#205_【参考】船釣り行く時、知っておきたい釣り用語

1 船宿のシステム(サービス形態)

船宿とは、釣り船を出すお店のことです。
東京湾にはかなりの数があります。

基本的には、下記のようなのシステム(サービス形態)です。

  • 各船宿が船を持っており、「船ごとに狙う魚(対象魚)」が決まっています。
  • 各船は、狙う魚に応じて「アジ船」「シロギス船」「タイ船」などと呼ばれます。
  • お客さんは、自分が釣りたい魚を狙う船をだしている船宿を探して、乗船します。
  • 乗船後、船長が狙った魚がいる場所に連れて行ってくれます。
  • なお、一つの船宿が、複数の船を持っていることが多いです。
  • その場合は、船毎に異なる対象魚に行くため、ホームページにも複数の対象魚が記載されます。
  • 多くの場合、各船宿のホームページで対象魚が明記されています。
  • 例えば、「アジを釣りたい」場合は、アジ船を出しているお店を探して利用することとなります。
  • このように、自分の条件に合った船を出す船宿を探すこととなります。

2 利用するにあたって確認するポイント

船毎に、「対象魚」の他、「釣り方」「乗船時間」「貸切の有無」が決まっています

ご自身に会う条件の船を出している船宿を選ぶこととなります。

それぞれの要素と、「その他の確認事項」について、下記にて解説します。

2.1 対象魚(釣りたい魚)

船で狙う魚の種類となります。

例:アジ、シロギス、タコ、タチウオ、カサゴ、メバル、タチウオ等

船毎に一種類に絞っている理由は、魚によっている場所が異なるからです。

船長は、狙いの魚がいる確率が最も高いところに、船を留めてくれます。

当然、狙い以外の魚が多く釣れることもありますが、その場合は移動することが多いです。

ちなみに、対象魚を限定せずに「五目」と記載している場合もあります

こちらは、メインの魚を限定せずに、美味しい魚なら魚種に構わず狙います。

中には、五目釣りとしつつも、メインの魚は決めている場合もあります。
例えば、五目だけどマダイを主とする場合は「マダイ五目」と記載されます。

2.2 釣り方

釣りでは、対象魚の習性に応じて仕掛け(針やオモリの組合せ)が変わります

さらには、魚が同じでも、釣り方が複数ある場合は、船も別々になることが多いです。

その場合、釣り方に名称がつけられ、次の例のようになります。
(全て船釣りです。)

狙う魚釣り方名称
アジライトアジ、ビシアジ
タチウオ天秤、テンヤ、ジギング
カサゴ餌、テンヤ、ルアー
タイタイラバ、テンヤマダイ、コマセマダイ、ライトコマセ、マダイ五目
ブリ(ワラサ)ワラサコマセ、ジギング、ボートキャスティング
※船宿により表記が若干異なる場合あります。

複数の釣り方があるのを疑問に思う方も多いと思います。

理由は、仕掛けが変わると「数を釣る」「テクニックで釣る」「大物を狙う」などがあります。
ただ、主な利用は、趣味としての釣り味の違いを追求しているのだと感じています。

仕掛けが異なると「狙う場所が変わる」、「水の抵抗が変わり、隣同士で絡むトラブルが多発」などがあるため、魚だけでなく釣り方も船毎に限定されています。

(水の抵抗の違いが、絡む原因になる理由が気になる方は次のページをご覧ください。)
 →糸の絡み①:「隣の人」と絡まないための予防・対応

そのため、船宿の利用にあたっては釣り方も確認する必要があります。

ただ、船宿でリールとロッドをレンタルする場合、適切な道具を用意してくれるため、気にしなくても大丈夫です。

2.3 乗船時間

釣りをする時間です。
船によって、出発時間、終了時間が決まっています

東京湾の場合、「1日」「半日(午前or午後)」「ショート」のいずれかが多いです。

それぞれ、乗船時間や出船時間は次のとおりです。

【1日】

  • 乗船時間:8時間程度
  • 出船時間:午前5〜7時台が多い
  • 例:午前7時出船〜午後3時帰港

【半日】

  • 乗船時間:4時間程度
  • 出船時間:午前船は、午前7時頃。午後船は、正午頃。
  • 例(午後船):午後0時30分出船〜午後16時30分帰港

【ショート】

  • 乗船時間:6時間程度
  • 出船時間:午前5〜7時台が多い
  • 例:午前7時出船〜午後1時帰港

2.4 乗合船(又は貸切船)かどうか。

多くの船宿では、「乗合船」と言って個人(又は数人単位)が集まり、一つの船に乗船します。

乗合船」のメリットは、いつでも乗船しやすい、リーズナブル、情報が集めやすいなどがあります。

一方、「貸切船」といって、1グループによる貸切しか受け付けない船宿もあります。

「貸切船」のメリッは、1日で複数種類の釣りや特殊な釣りが可能、知り合いだけで気楽、などがあります。

東京、神奈川で、初めて船釣りをする場合は、「乗合船」の利用がおすすめです。

当ブログでお勧めしているアジ釣りなら、「乗合」が多いため、候補にできる船宿も多いです。

2.5 その他の確認事項(各種サービスの有無)

船宿によって、下記のような各種サービスを行っています。

ホームページに記載がなくても対応している場合があり、気になる部分は電話確認がお勧めです。

【釣具レンタルの有無】

  • 釣り竿、リール等の貸し出し。
  • 釣具以外にレインコートや長靴を貸してくれる場合もあります。
  • 初めて釣りする場合は、レンタルをお勧めします。

【送迎サービスの有無】

  • お店が駅から離れている場合に、記載されていることがあります。

【船の個室トイレ】

  • 気になる方は多いと思います。
  • 予約の際に、「船に個室トイレもあるのでしょうか?」と合わせて聞いておくと安心です。
  • 私の印象では、ほとんどの船に個室トレイがあります。

【釣った魚の料理】

  • 船宿で料理も提供しているところは少ないです。
  • 私自身、船宿では、「荒川屋(京急金沢八景駅)」しか知らないです。
  • 一方で、近所の飲食店で行なっている場合があります。(例:シーサイド・スパ八景島の釣りパック(横浜金沢区))
  • 船宿に聞いてみるのも手ですが、確率が低いため、ネットで調べる方が無難かもしれません。

3 ホームページの調べ方の例

最初は手間ですが、ご自身の条件をイメージしておくとスムーズだと思います。

主に、基本的には、「対処魚・釣り方*」「時間」「乗合」「レンタル有無」ぐらいを決めておけば良いと思います。

その上で、お近くで条件の合う船宿を探します。

下記は、条件を例にしたものです。
初めての場合は、例1の条件で探せば良いと思います。(時間帯を午前便にしても可。)

【例1】

  • 条件:初心者だが友人とアジを気軽に釣って食べたい。船に乗るのは初めてだし、ゆっくりいきたいから半日で午後が良い。
  • ①アジ
  • ②ライトアジ
  • ③午後船
  • ④乗合(少人数のため)
  • ⑤レンタルあり。料理サービスは電話確認。

【例2】

  • 条件:アジ釣りに行ったところ楽しく、今度はタチウオにチャレンジしたい。釣れるか分からないから半日より長い時間が良いが、お手洗いも気になる。
  • ①タチウオ
  • ②候補の船宿に電話して相談。レンタル前提の旨を伝えるとスムーズ。
  • ③一日船か、ショート船
  • ④乗合
  • ⑤レンタルあり。個室トイレあるかは電話確認。

4 各船宿のホームページの構成イメージ

船宿のホームページは、個々の店舗で作られているため、構成はまちまちです。

ただ、掲載情報としては、概ね次の項目が掲載されています。
把握していると情報が探しやすいと思います。

なお、一つのページに複数の項目が掲載されていることも多いです。

【対象魚、釣り方】

  • トップページなど目立つところに書かれていることが多いです。

【料金案内】

  • 乗船代やレンタル料金です。
  • 「対象魚」と同ページの場合が多い印象です。

【釣果情報】

  • 前日までの釣れた魚の匹数等が掲載されています。
  • ◯〜◯匹と最小〜最大数が書いてあります。
  • なお、最大値より最小値の方が参考になります
  • 理由は、1番釣った人が特別上手な場合が多く、最小値が誰にとっても手堅い数だからです。
  • 一方で、最小値下限の1名が特別少ない場合、その理由が書いてあることもあります。
  • また、2番手3番手の匹数が書いてあり、かつその数が多い場合は、全体的に釣れるという目安になります。
  • 1日毎の差が大きいことがあるため、前日だけでなく、過去の複数日を見ると良いです。

【出船予定】

  • 荒天時や予約ないと出船できないため、運行予定が記載されています。
  • 複数の船を持っている(1日の対象魚が多い)と、個別ページの場合が多いです。
  • 中小規模(1日1〜2種類)だと、個別電話で対応で済むため、ホームページ掲載がない印象です。
  • 「釣果情報ページ」に一緒に記載されることも多いです。

【利用案内・船宿紹介】

  • 利用方法やレンタル案内等が記載されています。
  • 個別ページで、1日の流れ等を丁寧に記載している船宿もあり、初めての利用の際に安心です。

【その他の記載事項】

  • 船宿によっては、アクセスマップ、船長紹介、仕掛け、釣り方、等のページがあります。

5 まとめ

この記事では、船宿のホームページを確認するための知識として、船宿のサービス形態、確認ポイントなどを掲載してきました。

初めての船宿探しは、一つのハードルと思いますが、この記事がお役に立てば幸いです。

なお、釣りにチャレンジしたい方向けに、下記のページで全体(準備〜釣り当日)の段取りを解説しています。
釣りは、東京に住んでいても身近にできる自然体験で、かつ魚も抜群に美味しいです。ぜひ、チャレンジいただけたら幸いです。
初めてでも、船釣りなら1人で楽しめます(お店選びや準備について)

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