「手返し」とは、テンポよく釣りをしていくことを言います。
魚を沢山釣るために、効果が大きいのは釣った後にすぐ仕掛けを投入する手返しの速さがとても重要です。
この記事では、魚を釣った後の手返したとても大切な理由と、手返しを早くするためのテクニックについて記載していきます。
また、食わせる操作技術は、上手くなっても魚に合わせられない場合がありますが、手返しの技術は釣れるタイミングに確実に効果を発生します。
1 魚を釣った後の手返しが重要な理由
1.1 魚が釣れる時間は限定的
釣りは1日数時間しますが、魚が釣れる時間は決まっています。
特に、初めての釣りや、最初の頃に狙うことが多い、アジ、イワシ、シロギス、メジナなどは群れる習性があります。
そのため、群が来たタイミングで釣れるため、一日でも釣れるタイミングが限定的です。
魚がいるタイミングでも、不思議と餌を食べる時間も決まっています。
そのため、常に魚がいるところに釣れて行ってくれる船釣りであっても、釣れる時間が短いことも珍しくないです。
釣れる時間帯は「時合い」と呼ばれ、そのタイミングで、手返しよく釣ることで釣れる数が伸びます。
1.2 魚の回収後の手返し
魚が釣れた後は、意外と忙しく、トラブルも発生しがちです。
具体的には、魚をうまく掴めない、針が外せない、仕掛けが絡む、手が濡れたりして餌がつけにくいなどがあります。
また、魚の鮮度を保つために、血抜きやクーラーボックスに入れる手間なども発生します。
一つ一つは些細ですが、慣れていなかったり、段取りが悪いと意外と時間がかかります。
加えて、一匹一匹釣る場合はこの繰り返しとなるため、積み重なった時間は意外と大きいです。
特に、アジの場合、時間帯で食う食わないがはっきりしています。
そのため、細かな釣り方の違いよりも、釣れる時間に数を多く釣る方が、釣果に効果が出ます。
2 手返しを上げる具体的な段取りや
早くするために必要なことは、自分の動きを早くするのではなく、魚の扱いと道具の整理が重要です。
なお、動きを早くしようとすると、糸が絡むなどのトラブルが増えるため、それよりもスムーズな作業が大切です。
そのため、慣れは必要な部分はあるのは事実です。
しかし、段取りや注意点を明確に意識すると、慣れるスピードは格段に早く、水準も高くなります。
本ブログではお勧めしている船アジ(ライトアジ)釣りを想定して記載していきますが、他の釣りでも基本は同じです。
下記に、大切なポイントと、その対策を記載していきます。
① 魚を思ったとおりに掴む
魚は釣った後、暴れます。最初はどの様に扱えば良いか焦ると思います。
そのため、最初は使い捨てのタオルを持参し、タオルで握ってしまうのが一番です。
暴れている魚に上からかけて、タオルと一緒につかみます。
なお、注意点は、タオルに針が刺さると絡んでタイムロスになります。
魚を掴んだ後、タオルから顔を出し、針とタオルが近づかないように意識すると良いです。
掴む際のコツとして、魚は強く握るほど暴れます。
握るために力を入れるのではなく、魚が暴れても手が開かない様に固定するイメージとなります。
魚の太さの筒状の形に指を固定するように力を入れると暴れにくいです。
(言い換えると、魚の体を押すのに力を入れるのではなく、魚が暴れて指を押してきても動かされないよう力を入れる。)
② 針を外すときはペンチで挟む場所に注意
不慣れなうちは、ペンチを使って外しますが、ペンチで針を掴む場所が重要です。
また、針の形と刺さり方をよく見て、引き抜く方向に引っ張れる場所を選んで掴みましょう。
適当にペンチで針を挟むと、無理して糸が切れたり、針が曲がる確率が高まります。
それにより仕掛けの交換が発生して、タイムロスとなります。(何より、コストが掛かります。)
魚は手で持った瞬間は暴れますが、その後は一定時間は動かなくなります。
そのタイミングで、よく針の位置を観察しましょう。
基本的には刺さっている針の先端に近い方を掴むと力が入れやすいです。
なお、針も釣りによって形が異なります。
例えばアジ釣りであれば、針は”ム”のような形なので、”ム”の底辺を掴むと、針が抜ける方向に引っ張りやすいです。
針が異なっても数匹やれば、抜けやすい場所がわかってくると思います。
注意点として、針の根ものと糸が結んである場所は掴まないでください。
糸が傷つき、次に魚が来た時に切れます。
なお、慣れてくると掛かり方次第で、手で外した方が早くなります。(ペンチで丁寧に外しているうちに、自然とわかる様になります。)
③ 仕掛けの糸が絡まないようにする
こちらが一番タイムロスになります。
糸絡みを完全に無くすことは不可能ですが、上手になるとかなり予防ができますし、絡んだ場合の復帰も早いです。
こちらの技術は、釣りを楽しむために非常に重要なため、下記に詳細を記載しているため合わせて伽藍ください。
とはいえ、最初のうちは、復帰でないほど絡む場合もあります。
その場合、勿体無いのですが、時間が掛かる場合は早々に諦めて新しい仕掛けを出した方が良いです。
理由は、手返しが遅くなるだけでなく、絡みを解く作業は船酔いのリスクもあるからです。
④ タオルやペンチ、クーラーを置く場所を決めておく
魚を外すために使ったタオルやペンチ、針などは、魚が釣れた興奮などから、色々な所においたり、置いた所を忘れがちです。
結果、釣れた時にペンチやタオルが見つからないことや、釣りの再開時に針がタオルに絡まることでタイムロスになります。
そのため、細かいことですが、慣れてきたら配置を決めた方が気が楽で、意識して配置することで、習慣化できて一つの技術となります。
タオルやペンチの置き場、糸が絡まないようにする置き方、クーラーの開け閉めがしやすい場所など、決まった動きで円滑に動けると、早くなります。
なにより、トラブルや小さなストレスを発生させないことで、気持ちの良い時間が過ごせるメリットがあるため、特にお勧めします。
⑤ 段取り(仕掛け投入後の作業など)
当然ですが、仕掛けは水の中に入ってないと魚は釣れないです。
釣った魚をクーラーボックスに入れたり、手を洗うのは、仕掛けを投入した後にすると、1日のうちで仕掛けが水中に入っている時間が長くなります。
特に、アジの場合は、釣れるときは細かなテクニックがなくても勝手に掛かることも珍しくないです。
そのため、魚を釣り上げた時に、投入後にできる作業は後回しにすると釣れる可能性が上がります。
なお、注意点としては、水深や着底を雑にすると根掛かりや、潮が早いときは周りの人と絡むなどのトラブルに繋がる可能性があります。
こちらに関しては、慣れや状況を見ながら試してみてください。
⑥ (参考)多点掛け
アジ釣りでは1つの仕掛けに針が3本程度ついています。
一匹釣れた後にすぐ上げるのではなく、少し待つと2匹、3匹と掛かる場合があり、一回の巻き上げで複数釣れて効率が良いです。
特に、深い場所で釣れている場合は、仕掛けの投入も回収も時間がかかるため、特に有効な場合があります。
ただし、2匹以上かかると、魚同士で糸を引っ張りあって逃げる確率も高くなります。
そのため、多点掛けを狙って待っても、結果的に1匹しか釣れず、待った時間分の手返しが下がります。
また、2匹掛かると糸が捻れて、改修後に絡まるリスクも高くなります。
糸の太さに比べて大きい魚の場合も、結果的に上げる時間が長くなりすぎたり、仕掛けが切れて交換作業が発生したりと効率が下がります。
結果的に、有効な場面は「水深がある程度深くて、魚が大きすぎず、すぐに食って、外れにくい」と、限定的です。
そのため、チェレンジして楽しむぐらいが良いと感じます。
3 まとめ
この記事では、手返しの技術のうち、魚を釣った後の仕掛けの投入までの間について、解説してきました。
魚を沢山釣りたい場合に役に立つだけでなく、魚の扱いの上達にも繋がります。
結果的にご家族や友人と行く際にも、役に立つ技術となりますので、ぜひ意識してください。
※参考
本ブログでは、釣りを趣味として深めていきたい方や経験者向けに、釣り方毎の詳細や、釣具紹介等を掲載していく予定ですので、ご覧ください。
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また、船釣りにチャレンジするための情報をまとめたカテゴリーページはこちらです。
→3_船釣りへの挑戦