釣りに行くと、服に次のような不満がありませんか?
・動きにくい。
・濡れて気持ち悪い。
・臭いや汚れが取れない。
・糸が絡む。
・お弁当のためにお店に入るのが恥ずかしい。
この記事はボリュームがありますが、あなたが「釣りの服で悩む。なんか使いにくいから改善したい」なら読んでみてはいかがでしょうか。
服でのストレスがなくなれば、釣りを最大限に楽しめます。うまくなるのも早いです。
「とりあえず初めて行くから、まずは家にあるもので最低限」ということなら次の記事の方が参考になります。
→春秋夏冬、何を着れば良い?(関東の気候に合わせた格好)
- 釣り中に、服装でストレスを感じやすい理由(複雑さに気づいていますか?)
- 「釣り服:3つの機能性」(日常の動きは犠牲にできない。)
- 機能性が高い洋服メーカー
この記事を書いている私は、次のとおりです。
- 関東在住、30年の釣り経験があり、130種類以上の魚を釣ってきました。
- 現在は、仕事と子育て(小学生と幼児)をしつつ、東京湾で年間100匹~300匹釣っています。
- 小学生のときに祖父から釣りを学んでから、ほぼ毎週父にせがんで一緒に行ってました。
- 今では、一泊する釣りも行きます。そして、エサ、ルアー、フライと様々な釣りで、岸や船から楽しんでいます。
釣り中に、服装でストレスを感じやすい理由(複雑さに気づいていますか?)
釣りでは、環境、動き、使う道具の種類が幅広いからです。
環境では、風、気温、日光、汗などの考慮する要素が多いです。
動きとして、仕掛けを作る、投げる、操作する、魚を回収するなどの多くの種類の作業をします。
道具も多いため、服に糸が絡んだり、汚れたり、針で傷ついたりしないことが求められます。
実際には、「行き帰りの電車や、お昼や帰宅時の買い物」といった、釣り場以外でもあなたが恥ずかしく感じないものが理想です。
このことから、釣りでの「耐久性、動きやすさ、天候の変化」だけでなく、「日常的な生活でも違和感が少ないもの」が理想です。
分かりやすいユニフォームもないので、両方クリアできるものは少ないです。
そして、あなたがこれを想定せずに選ぶと、どこかでストレスを感じることになります。
一方で、「釣具にお金をかけたいから、洋服にはお金をかけたくない」と感じるのではないでしょうか。
そのため、予算を考えるうえでは、以降の釣り以外活躍も考慮するとコスパを高めることができます。
例えば、レインコートなどは大雨の日の通勤にも使えます。
他の服装も、機能性が高いものなら、収納や持ち運びがしやすく、速乾性やストレッチ性なども備わっています。
あなたが釣り用の服を揃えていけば、ジョギングなどの運動だけでなく、旅行のイベントなどの外のレジャー全般に使えます。
そして、一式揃った服は災害時にも活躍するでしょう。
2 「釣り服:3つの機能性」を求める
釣りの服装とは、次の3つを考慮した機能性を持つものです。
- 自然環境に対応できる
- 釣りを快適にさせる
- 日常生活への対応力
自然環境に対応できる
気温変化
季節の変化だけではなく、水辺は一日の中でも気温差が大きいです。
周りに建物がなく気温の影響を直接受ける(建物に残った熱などが残らない)ので、朝夕の寒暖の影響を直接受けます。
この温度変化に対応するためには「脱ぎ着しやすさ」が必要です。
日差し
影がないうえ、水面からの反射があるので、光量が強いです。
強力な日焼けは、体力も奪われだけでなく、火傷レベルです。
そのため、涼しさとUVカットを両立した、フード、長袖、長ズボンが必要です。
風
「海風は疲れる。」と感じたことはないでしょうか。
これは、水辺は風を遮るものがなく、肌が直接風にさらされる温度変化や湿度の変化が激しいからです。風を遮ることで変化が一気にマイルドになります。
そのため、レインコートなどの上から羽織れる風を通さない洋服があると、快適に過ごせます。
ただ、服を着たときに「強風でばたつく」とストレスに感じやすいです。そのため、バタつき防止が考慮された形状が必要です。
山登り用の服などから機能性が高いものを選べば、バタ防止が考慮されたもの選べます。
雨
突然の雨が降ることがあります。それ以外にも、船を利用する際に移動中の波しぶきがかかることがあります。
そのため、レインウェアを重ね着できることがマストです。
また、雨以外だけでなく、釣り場でも直接水をかけて洗い流せる機能としても役に立ちます。
2.2 釣りの快適性
投げやすさ
釣りでは、キャスト(投げること)や、竿の操作で腕を高く上げることが多いです。
ただ、日常生活では珍しい動きなので、ふつうの服では考慮されていません。
そのため、腕を素早く動かし易いよう、肩周りが動きやすさが求められます。
しゃがみやすさ、歩きやすさ、ジャンプしやすさ
立ったり座ったりの頻度はとても高いです。
なぜなら、投げるときには立って、餌を付ける(ルアー交換、仕掛け作り)ときには座るを繰り返すからです。
また、釣り場まで長距離歩いたり、足場が悪いところを小さくジャンプすることもあります。
どの動きでも、突っ張らないズボンが適しています。
擦れに対する耐久性
釣り中や移動時に、膝や肘、背中等を岩肌等によりで擦りやすいです。
見落としがちなのが、リュックやウェストポーチなども投げる動作などで強く擦れる原因となります。
長く使うためには、擦れに強い必要があります。
針の引っ掛かりへの耐久性
釣り針が洋服に引っ掛かっても、ほつれや穴が大きくなりにくい生地だと長く使えます(同じ引っかかり方をしても、生地により、影響が大きく異なります。)
網目が詰まっているものが、強い傾向があります。
汗対策
冬でも大切な要素です。
理由は、釣りでは荷物を多く持つことが多く、車から釣り場への移動中に汗をかきやすいからです。
汗が冷えたときに、体力が奪われないように、常にインナーは速乾性のものにしましょう。
洗いやすさ
餌や魚の水気で、服に汚れや臭いがつきやすいです。
汚れても洗いやすい洋服が良いです。
また、夏は速乾性、冬はレインコートなら現場でも流すことができます。家での負担を減らせます。
なお、洋服の匂い対策を下記リンク先で解説しているため、匂いが気になる方はご覧ください。
→釣りの臭い対策③:洋服、道具、台所、それぞれの消臭方法
携帯性と収納性
買う時に見落としがちですが、実用面で大切です。
なぜなら、温度変化に合わせて脱ぎ着する際に、軽量・コンパクトに収納できないとバックにしまえないからです。
また、夜の寒さに備えてバックに入れる際も、スペースを取らないです。
例えば、保温性が高くかつコンパクトになる中綿入りの服などは、朝夜の冷え込みがキビいしい春秋にはとても活躍します。
ソデ周り(腕のまくりやすさ、ずれにくさ)
釣りをする際の快適性に大きく関わります。
具体的には、針や糸を持つときの絡みにくさ、餌での汚れにくさ、水で手を洗うときの濡れにくさに影響します。
インナーやミドルウェアのなら、ソデ周りが伸縮性だと腕まくりしたときに肘で固定されて快適です。
レインコートなどのアウターなら、伸縮性がないので、マジックテープでソデ周りの太さを調整できるものだと快適です。
2.3 日常生活への対応力
トイレのしやすさ
意外と盲点となりやすいです。
重ね着が多すぎると、トイレの仕草が取りにくいだけでなく、その後に履いたときにお腹回りがゴチャッとなって違和感が強くなり不快です。
また、ツナギも普段は快適ですが、トイレに限ると大変です。
釣りでは、ライフジャケットやバックを装備することがあるので、その状態でもできるものがよいです。
汚れたとき違和感の少なさ
釣りでは、昼食を買う、帰宅時のついでの買い物などでお店を利用する機会も多いです。
その際に、気持ち的に利用しにくいといけずに、不便になります。
一目でアウトドアや作業着と分かる服が汚れていても当たり前なので、周りも気にならずに行きやすいのではないでしょうか。
一方で、普段着が汚れていると違和感が強く、心理的に警戒心を感じさせやすくなります。
ちなみに、体型にフィットしていることも大切です。
体にフィットしているだけで、多くの人がスポーティさと清潔感を感じます。汚れも、不思議と納得してくれるでしょう。
ちなみに、あなたにあったサイズは機能性も実際に高くなります。
悪い例を考えるとわかりやすいです。
大きすぎる洋服は「防寒着でも隙間が生じて風が入って寒い」「洋服の弛みが、岩や糸に引っ掛かる」「フードが大きすぎて調整しても目線に入る」など機能が損なわれやすいでしょう。
汚れを周りに移さない
車や電車を汚すと迷惑になってしまい気まずいです。
靴を履き替えられたり、汚れた洋服を脱いでしまえる格好で行けば、防げます。
3 機能性が高い洋服メーカー
次の①〜③つから揃えていくと良いでしょう。
- ①登山メーカー
- ②釣具メーカー
- ③作業着メーカー
- 【参考:釣りには不安】スポーツ用品メーカー
結論としては、「登山メーカー」が一番有力ですが、そして、「釣具メーカー」や「作業着メーカー」も取り入れることで、選択肢が広がりあなたに適したものが見つけられるでしょう。
①登山メーカー
登山の環境を想定した、高機能な製品が選べます。
釣りの環境に適応するだけでなく、シンプルな形状が多いので、釣り糸が服に絡むなどのトラブルが最少限になります。
メーカーとしては、モンベル、ノースフェイス、パタゴニアなどが有名です。
その中でも、候補にしやすいのは「モンベル」でしょう。
なぜなら、機能は高いけれど価格が控えめでコスパが良いいからです。
サイズ展開が広さも、候補にしやすい理由です。
モンベルには正規のアウトレットストアもあるので、適したものが見つかればお得です。
ただし、値引率は大きくないので、値段で妥協せずに理想の一枚を選ぶほうがコスパが良いかもしれません。
その他のメーカーは、選択肢が少なかったり、海外性で小柄なサイズが選びにくいです。
また、高価なものも多いですが、デザイン性や機能性が高いものも多いので、あなたの予算や体格次第では有力な候補にできるでしょう。
②釣り具メーカー
「磯ブーツ、ライフジャケット」などの釣り専用アクセサリーなら、こちら一択となるでしょう。
なぜなら、全てが登山用メーカーで揃うわけではなく、釣り独特の使用環境があるからです。
磯の足場や、船の限られたスペースで釣りの作業をするのは、釣り独特の使用環境です。
落水や転倒等のリスクに関わるため、適合性がもっとも高い釣具用品から選択すると安全です。
もしあなたが「他の分野を流用できるそう。」と感じても、確信がないならリスクを下げるために釣具用にした方が良いでしょう。
そのほかのグッズとして、バックや手袋等の備品に関しても、釣具メーカーが一番使いやすいものが多いです。
なぜなら、バックを例にすると、収納スペースや機能性が、釣りでよく使うケースの大きさやペンチの装備等が想定されているからです。
手袋を例にすれば、釣り独自の機能として「針や糸の引っ掛かりにくさ」や、「竿やリールの操作」「汚れの落ちやすさ」などがあります。
なお、洋服に限ると釣具メーカーは次のデメリットから、選びにくいと感じています。
- 製品としてサイズの展開が少ないため、サイズが合う洋服がない。
- 店舗では一部の製品しか置いていないため、試着できる機会が少ない。
- 選択肢の少なく、好みに組合せることが難しい。
- コストパフォーマンスが良くない。(ただし、シーズンを外せば値引き率が大きく、一部のメーカーは非常にコスパが良いのもあります。)
- 特定の釣りに特化したものもあり、それを選んでしまうと汎用性が低い。
釣りの種類や特定の環境等、目的があって選ぶならベストな選択ですが、「とりあえずで買う」というのは難しいのではないでしょうか。
③作業着メーカー
ワークマンやホームセンターオリジナルブランドなどが選択肢になります。
手頃で機能性が高いので、コストパフォーマンスがとても高いです。
購入時には、「作業着メーカー」「登山メーカー」の両者を候補にしながら、選ぶことが最も良い方法でしょう。
両メーカーを比較した差は、次のとおりです。
「作業着メーカー」は、「様々な作業への対応力」に優れています。
そのため、ポケットなどのパーツが多くて便利です。しかし、釣りで考えると、必要以上のパーツは風が強い時に糸が引っ掛かるなどのデメリットになります。
「登山メーカー」は、耐水性の高さなど「様々な自然環境への対応力」に優れています。
そのため、脱ぎ着のしやすさ、携帯性、軽さなどの機能性が高く、そして、釣りを快適にしてくれます。コストは高くなりますが、暖かくても軽量、薄くても強いなどの相反する機能を高めた快適なものもあり、選択肢が広いです。
なお、「作業着メーカー」一択のものがあり、それは長靴です。
釣具用や登山メーカー等のいくつかの長靴を使ってきましたが、作業着メーカーが一番値段が安くかつ頑丈でした。
また、扇風機付きベストや、電熱ベストなど、他ジャンルのメーカーにはないものが選択できる魅力があります。
【参考:釣りには不安】スポーツ用品メーカー
スポーツ用(ナイキやアディダス等)は、釣りで使用するには不安なものが多いです。
理由は、「通気性や軽快性・ストレッチ性など」が追求されているので、岩への擦れや針の引っ掛かり等に弱く耐久性に不安があります。
また、デザイン性も高いです。これは、普通なメリットですが、釣りの汚れ方をしたときに違和感が強くなりやすいでしょう。
あなたも「野球服の土の汚れは自然ですが、茶色いシミは違和感を感じる」のではないでしょうか?
全てがこれに当てはまるとは言えませんが、こだわりがなければ避けた方がよいでしょう。
これは、私自身の失敗から学んだことです。
スポーツ用の洋服を使っていましたが、最初は快適ですが、針や岩等で引っかかると、ストッキングのように伝線してほつれや穴が大きくなって、悲しい思いをしました。
使えるのですが、見た目が悪くて、気にくいです。デザイン性が良いほどそうなりがちです。
スポーツ用品は魅力的ですが、だからこそ釣り以外で使ってはいかがでしょうか。
4 まとめ
この記事では、ストレスを感じない釣り用の服装を選びを解説してきました。
- 釣りでは洋服がストレスにつながりやすい理由は、「耐久性、動きやすさ、天候の変化」だけでなく、「日常的な生活への適応」が必要だから。
- 釣り用の洋服に求める、「自然環境への対応」「釣りの快適性」「日常生活への対応力」からみた機能性
- 機能性が高い洋服メーカーとして、登山メーカー、釣具メーカー、作業着メーカーの紹介
いかがでしたか?
あなたがこの記事を読んで、「服を揃えたい」と感じあたら、次は「どんな服の種類を揃えようか」と考えるではありませんか?
買う服を減らしつつオールシーズンに対応するなら、下の【通年レイヤリング例】のとおり気温に合わせて組合せを変えられるように揃えると、コスパが高いだけでなく快適です。
詳細については次のページで解説しています。
→「【本気の釣り服】オールシーズン迷わない組合せ(レイヤリング)
【通年レイヤリング例】
※参考
本ブログでは、釣りを趣味として深めていきたい方や経験者向けに、釣り方毎の詳細や、釣具紹介等を掲載していく予定ですので、ご覧ください。
→本サイト全体の目次
また、釣りを始めて本格的にしたい方向け情報をまとめたカテゴリーページはこちらです。
→1_釣りを始めたい方、本格的にしたい方向け