この記事では、釣り未経験者の方が始めて岸釣りをする際の具体的な段取りをご紹介します。
「準備」から「釣り当日」まで、この記事の内容を見れば釣りに行けるように記載しています。
特に、都会は岸から釣りできる場所が非常に限られているため、その地域の情報を集めることが何より重要となります。
また、岸釣りの場合は、ご自身で全て用意する必要があることから、注意点も事前に把握しておく必要があります。
そのため、情報収集の方法や道具の揃え方、釣り時の注意点などを解説して行きます。
初めて釣りをする方には、安全かつ準備が容易な、船釣りをお勧めしています。
特に東京湾は魚が豊富で、かつ初心者向けのサービスも充実しており、女性や年配の方も行きやすいです。
「船釣り」で釣り道具や魚の扱いに慣たら「岸釣り」をすると、趣味としてより楽しめます。
船釣りについては、こちらで紹介しているため、興味ありましたらご覧ください。
1 準備:近所の釣具屋(大型チェーン店)に行く
初めての岸釣りに関しては、その地域の釣具屋に行くことが一番正解に近いと考えます。
1.1 インターネットではなく、地域の釣具屋に相談する
インターネットでなく釣具屋をお勧めする理由は、釣りは、地域、季節、狙える場所などが限定的な場合が多く、釣りに慣れていない場合、インターネットで調べても情報の取捨選択が困難だからです。
最初はネットではなく、釣具店で相談するメリットは次のとおりです。
- 同じ魚でも、季節や地域、場所が違えば、釣り方が異なる場合があります。
ネットで紹介されている釣りが、見ている時期に釣れる魚か、最初は見極めが難しいです。 - 釣り場周辺は、立入禁止、駐車禁止などのルールがあります。
水辺は釣り人だけのための場所ではなく、ローカルルールが存在する場合に、ネットでは調べきれない恐れがあります。
※ 水辺に安全に近づけるのは管理者がいるからです。管理は、釣り人のために行われていることは少なく、あくまで利用させてもらう立場となります。 - ネットで紹介されている釣りが、経験者であること前提としている場合、落水や怪我等のリスクがあります。
- 釣りは趣味のため、好みや嗜好で釣り方が変わることも多いです。
ネットで紹介されている方法が未経験者に適していない場合があります。(経験積んだ後に、チェレンジするのはとても面白いです。)
1.2 相談するための大型釣具店を探す
できれば最初は大型チェーン店の方が無難です。
大型店の場合は人の出入りが多いため、ほとんどの店舗が初心者向けの案内に慣れています。
お店も初心者を想定して地域の釣り場情報を収集していることが多く、相談することで、自分が行く釣り場を具体的に決められます。
購入する釣具に関しても、価格層を幅広く用意していることが多く、比較的予算を考慮しながら選びやすいです。
道具を購入するにあたっては、直近の使用だけでなく、通年の使用も想定して相談すると、汎用性の高い道具が選べます。
ただし、地域によって釣れる魚は異なるため、必ず汎用の道具があるとは限らないので、その場合は狙いたい魚や時期を絞って、道具を選ぶこととなります。(そういう場所は、逆にいうと魚に恵まれているとも言えます。)
1.3 竿(ロッド)、リールの購入と、価格の目安
釣り道具のうち、ロッドとリールは値段が高く、種類も豊富なため迷うことが多いと思います。
「最初は安いもの」と言う考えや、「最初から良い道具の方が長く使える」という考えのどちらも正解のため、予算や好みで決めると良いと思います。
最初は価格ごとの違いが分かりにくいため、
私自身の感覚ですが、価格層ごとの違いは次のイメージです。
※記載の価格は、実売価格(定価から割引後)を想定した額です。
※コスパが高い商品を前提にしたイメージのため、例えばAmazon等の通販で同価格帯ならどれでも良いわけではなく、店員さんに評判を聞いた方が良いです。
購入時は、「リール」「竿」を個別に買うことになります。
リール
3千円〜
→最低限の機能はついているけど、快適性や耐久性が低いものもアリ。
巻くと音がしたり、糸が絡みやすいなどが起こる場合がある。
6千円〜
→十分な機能を持つものが多く、安心して使える。
選択肢が少なく、軽さなどにこだわると選びにくい。
1万円〜
→上位機種と比べても、「道具の差で魚が釣れない」ことはほぼない。
長く安心して使える。
3万円程度
→使われるパーツや軽さなどのスペックが、ハイエンド(最高級モデル)と同等になってくる。
ちなみに、ハイエンドとなると5万円以上で、なめからさや剛性感など感覚的な気持ちよさが付加される。
ロッド(竿)
3千円〜
→最低限の機能はついているけど、快適性や耐久性が低いものもアリ。
ガイド(糸を通す輪)が壊れやすかったり、サビに弱いという場合も。
6千円〜
→十分な機能を持つものが多い。ただ、重さや長さ等の選択肢が少ない場合もアリ。
数年間使うとサビがでやすいものもある。
1万円〜
→上位機種と比べても、「道具の差で魚が釣れない」ことはほぼない。
選択肢が増え、あなたの好みで選ぶことができる。
3万円程度
→使われるパーツや軽さなどのスペックが、ハイエンド(最高級モデル)と同等になってくる。
ちなみに、ハイエンドとなると5万円以上だが、感覚的な気持ちよさや思考性が高くなる。
どの価格層を選ぶか
店員さんの説明を聞く中で納得したり、実際触ったりして、必要を感じる範囲で予算に応じて決めれば良いと考えます。
メーカーについては、複数ありますが最初はあまり気にしなくて良いと思います。
釣りを本格的にやりたくなった場合は、いずれ新たな道具が欲しくなる可能性が高く、それを頭の隅におきながら決めると良いと感じています。
大型チェーン店の場合、オリジナルブランドがある場合も多いです。
私が釣りを始めた数十年前は、安かろう悪かろうのイメージがあり避けていました。
しかし、数年前に、妻のための釣具選びの際にお店でお勧めされて触ってみたところ、とても質が高く実際に購入し、とても使いやすいです。
なお、その際は近所にあるという理由で行った「釣具のポイント」のオリジナルブランドでした。
セール中には割引も大きいため、候補としても良いと思います。
その他に、「キャスティング」というお店も、大型釣具会社ブランド(ダイワ)系列のためか、しっかりした竿があると感じています。
他のお店は、私自身見たことがないため記載できないのですが、良い製品を作っているお店もあるはずです。複数の店舗にいって、見比べることをお勧めします。
ロッドについて、1本6万円以上の道具もありますが、嗜好品に近く、使う目的が明確でない場合、使いにくいというものも多いです。
コストの配分を、「高い=強くて軽い」や「高い=繊細に魚や道具の動きを感じる」等々、何かに特化させて作られていることが多く、「繊細さ」に特化している場合は下手に扱うと壊れる可能性があるからです。(「強くて軽い」は初心者にもおすすめと言われることが多く、良いものもあります。)
釣り方にこだわりが持てるようになると、自然に目が向くため、そうでなければ無理して買う必要はない気がします。
リールについて、1個で数万と高価なものは、道具として耐久性が上がったり、軽量で使いやすくなるため、予算があれば良いものを買った方が良いです。
ただし、最初のうちは高くても1万5千円程度のものを買って、経験を経た後好みや必要に応じて良い機種にするでも良い気がします。
また、海で使う機械であるため、サビや塩によるトラブルも発生するため、メンテナンス(お店に修理を出す)もある程度前提となるため、その点からも、最初から無理して高いものにすべきで無いと感じます。
1.4 相談にあたって情報収集のために意識すること
岸釣りは情報がとても重要です。
経験が無い段階では、釣具屋に行って自分だけでも見ても、本当に沢山の種類の道具があり、どうすれば良いか分からないです。
相談代も兼ねて、そのお店で道具を買い、今後の釣りの際にも相談させてもらう気持ちで選ぶと良いです。
今後もあるため、初回で無理して高いものを買う必要はないと考えます。
しっかりした良い店員さんであれば、店側としても今後の利用も想定しながら対応してくれるため、無理に高価な物を進めてくるのではなく、予算と状況を考慮しながらお薦めしてくれます。(ただし、「最低限この価格でないと使い物にならない」という場合はあると思います。)
そのため、もしお店に行った際に、対応してくれた店員さんに対し「自分と合わない、話しにくい」と感じる場合は、別のお店に相談したり、日を改めて別の店員さんから、買う方が良いともいえます。
2 釣り当日:お店で情報収集した内容をもとに釣り場に行く
釣り当日、餌が必要となります。
事前に道具を買った場合は、そのお店でお礼を兼ねつつ「釣りを始めるために、先日こちらで何々釣り用道具(分からない場合は具体の釣具)を購入させてもらった」旨を伝え、併せて「それに合った魚を釣るための餌を購入したい。行くあたって、おすすめの場所はありますか?」と尋ねると、より良い釣り場に行ける可能性が高いです。
初めての場合は、アドバイスどおりの釣り場で釣りをすることをお勧めします。
注意点として、道具を買った時期と釣り行く時期が離れている(1ヶ月くらい)と、道具を買った時とは魚の状況が変わり、違う釣りでないと釣れない状況に変化している可能性があります。
この点からも、購入時期だけでなく、その後の汎用性も聞いておくと安心です。
「岸釣りに必要な道具(兼、釣り当日準備リスト)」や「岸釣りの道具の使い方」は、次のリンクにまとめているため、ご覧ください。
→岸釣りに必要な道具(兼、釣り当日準備リスト)
→岸釣りの道具の使い方・釣り方
→岸釣りで釣れる魚とその食べ方
3 岸釣りをする上での注意点
少しトーンは変わりますが、釣りに行く際の注意点をこちらに記載しておきます。
自分を守るため、一緒に行く人を守るためにも、釣りを楽しい趣味とするためにも、注意すべきことを記載します。
一回一回は問題なくても、相手が自然のため、少し閾値を超えた途端にいきなり危険が大きくなります。
(船釣りだと、サービス業として安全管理など整っているため、結果的にリスクが低いです。)
- 月並みなのですが、水辺は大変危険です。
普段の生活では、水辺は柵で区切られたり、周りに人がいます。
しかし、釣り場によっては周りに人がおらず、柵等もなく、本人のリスク管理が求められます。
例えば、波がある磯の場合(波がないことはほぼないです)、水際からの距離(2m、1m、50cm、0cm)のわずかな違いでリスクが格段に変わります。
プールと違って滑りやすく、また、一度落ちてしまうと、立ちてず、水から上がりやすいようにも作られていません。
上がれるかどうかは運次第です。沈んでしまえば、ほとんどの人は2分も生きられないです。 - ゴミは、風で飛ばないようにし、必ず持ち帰るようにしてください。
一つゴミが捨てられると真似する人が出てきます。
ゴミがあっても、捨ててはいけないことに変わりはなく、トラブルに巻き込まれます。 - 駐車場も同様に、分かりにくいルールであっても、破ればペナルティが発生します。
元々、釣り人用でない場所がほとんどです。
インターネットだけでなく、釣具屋等で確認した上で、丁寧に行動しましょう。
トラブルに巻き込まれます。
4 まとめ
このページでは、釣り未経験者の方が始めて岸釣りをする際の、準備から釣り場の決定までの流れを紹介してきました。
また、釣りをするために必要な持ち物チェックリストはこちらで、
当日の釣り方関係はこちらで案内しているため、併せてご覧ください。
※ 参考
本ブログでは、釣りを趣味として深めていきたい方や経験者向けに、釣り方毎の詳細や、釣具紹介等を掲載していく予定ですので、ご覧ください。
→本サイト全体の目次
また、岸釣りの情報をまとめたカテゴリーページはこちらです。
→岸釣りへの挑戦