【魚のウロコ取りの選び方】失敗しないポイントと、おすすめ3選

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のびるら
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「魚のウロコ取りを買いたいけど、種類や形が多くて悩む。

失敗しないためには、どこを見ればよい?
形の違い実際に売っているウロコ取りを例に、使い方の違いも知りたい。」
と思っていませんか?

本記事を読むと、調理器具の『ウロコ取り』について次のことが分かります。

  • 魚の『ウロコ取り』を買う前に、後悔しないための「一番大切なポイント」が分かります。
  • あなたの使い勝手に影響する「その他5つのポイント」が分かります。
  • ウロコ取り3選と、使用感の違いが分かり、あなたの好みに合う『ウロコ取り』が選べます。

なお、この記事は次の経験をもとに記載しています。

  • 30年の釣り経験があり、今でも年間100~200匹は捌いています。
  • 中学生までには自分で捌き、釣った魚だけで100種類ほど食べました。
  • 魚専用の包丁4本を自分で研ぐなど、道具にもこだわってます。
  • 妻は調理師として働いていた経験があり、2人で工夫しながら料理をしています。

「一番大切なポイント」とは?

「ウロコが飛び跳ねにくいもの」を選ぶことが一番のポイントです。

あなたが魚を処理したときに「台所や床にウロコが飛び散って、掃除が大変だった。」という経験はないでしょうか。

『ウロコ取り』は種類が多く、形状次第で飛び跳ねやすさが大きく異なります。

もし、ウロコが飛び散ると、台所の床や壁だけでなく、乾燥中のお皿や食器、調味料のビンにもくっ付きます。

そうなると、あなたは「せっかくウロコ取りを買ったのに、飛び散るから使えない。」といった後悔を感じるのではないでしょうか。

「ウロコの飛び跳ね」が防げる形状とは?

ウロコ取りには、下図のとおり「ブラシ型」と「板型」があり、そのうち「板型」を選ぶことが飛び跳ね対策として有効です。

理由は、同図の中央の「先端(拡大図)」を見るとイメージしやすいです。
「ブラシ型」は「ウロコを引っ掛ける」ので飛びやすく、「板型」なら「ウロコをすくう」のでその場に溜まりやすいです。

なお、「ブラシ型 + 飛び跳ね防止カバー付き」もあります。

しかし、ウロコは水平方向にも飛ぶので、カバーでは防ぎにくいでしょう。
また、パーツが増えると、洗う手間も増えます。

包丁はどうなの?

万能包丁も、同じ原理で飛び散りやすいです。

あなたも経験があるのではないでしょうか?

私も子どものときに、包丁を使ってウロコをたくさん飛ばしたことがあります。
小学校の私が、母に「自分一人でやってみる」と宣言し、台所で一人挑戦したときのことです。

魚の扱いにも不慣れで、タオルで魚を掴んで、魚と解説本を見比べながら、包丁を使ってウロコをとっていきました。そして、内臓やエラもとって、食べられるところまで辿り着きました。
自分で調理した魚を確認しながら、自信満々に母に「自分で捌けた」と声をかけました。

しかし、私の想像とは異なる展開になりました。
台所に来た母の目には、あたりに散らばったウロコの方が目立ったようです。

それもそのはずで、シンクの周りや、洗い済みのお皿、奥の壁などに多くのウロコが飛んでいたからです。

薄い包丁はバネのようにしなって、ウロコの曲がりと組み合わさり高く遠くまで飛び散ります。

その後、母親に叱られたことだけでなく、ウロコが飛ぶ範囲の広さに驚いた記憶が強く残っています。

あなたの使い勝手に影響する「その他の5つのポイント」とは?

「使い勝手として、衛生面や収納性はどうなの?」や「ウロコの取れ方は変わるのか?」も気になるところでしょう。

次の5つのポイントを知ると、解決できます。

  1. 金属製(ステンレス等)であること
  2. 先端部分がシンプルな形状であること
  3. ヒレ周辺のウロコが取れやすいこと
  4. 取っ手に力を入れやすく、痛くならないこと
  5. 直線的なフォルムであること

このポイントをおさえることで、「洗いやすさ(衛生的)」「収納しやすさ」「ウロコの取れやすさ」が優れた『ウロコ取り』が見つけられます。

なお、初めてチャレンジする方など、ウロコ取りのイメージがつきにくい方は下記をご覧ください。
魚のウロコ取り方:「簡単・安全にとるコツ2つ」と「道具5選」

1. 金属製(ステンレス等)であること

金属は乾きやすいので衛生的です。引っかかる力も強くて、ウロコが取れやすいです。
加えて、「耐久性」が高くて一生モノにしやすいです。

仮に、プラスチック製の先端の場合、魚によってはウロコが取れにくいです。私も持っていましたが、ウロコが硬い魚で、プスチックでは取れないことがありました。

また、木製の取っ手は、乾燥に時間が掛かってカビが生えやすいです。プラスチック製の取っ手は、傷がついて黒くなり見た目が不衛生になることがあります。

金属製であれば、ウロコだけでなく「皮のヌメり」も落とせます。
ヒラメなどのヌメりが強い魚は、ヌメりを落としたほうが臭みがなく美味しく食べられます。
金属製の『ウロコ取り』を使えば、ウロコを取る作業でヌメりの大部分が落とせるので効率的になります。

なお、金属はサビが心配かも知れませんが、ステンレス製なら金属製スプーンやフォーク同様に耐久性があるため、安心です

このように、金属製のメリットは多いです。

2. 先端部分がシンプルな形状であること

洗いやすさや衛生面にとって大切です。

なぜなら、魚の処理に使う道具は汚れやすく、複雑な形だと内臓などの破片が絡みやすいです。洗いの残しの原因にもなります。

シンプルなことで、カンタンに清潔感を保てます。

例えば、下図のように「穴が空いているウロコ取り」の場合、その穴に破片が絡まったりします。

【解説図】穴のあるウロコ取り例

なお、下図のとおり、穴がなと突起の数は減ります。
そのため、「突起の数が少ないと効率が下がるのでは?」と気になるかも知れませんが、問題ありません。
なぜなら、下図の赤字のように、使用するのは「作業の進行方向の全面」だけなので、複数あってもほぼ活躍しないからです。

【解説図】突起数と使用感

シンプルな形状の方が、総合的にメリットが高いと感じるのではないでしょうか。

穴以外にも、カバーなどのパーツが増えることも、洗う負担が増やすことになりやすいです。

3. ヒレ周辺のウロコが取れやすいこと

「ウロコの取れやすさ」に影響し、実は刺身や煮付けなどを「美味しく食べられるか」にも大きく影響します。

なお、「ヒレ周辺」を重視する理由は、ヒレの周りは動きが制限されるためウロコが取りにくく、形状次第で取れないからです。
そして、ヒレ周辺が取りやすいものなら、頭やカマのウロコも取りやすく、全身のウロコを取れます。

なお、「魚の側面」の取りやすさも気になるかも知れませんが、安心してください。
側面は、魚の部位の中で取りやすい場所なので、他の部分が取れる『ウロコ取り』なら基本的に大丈夫です。

なお、「ヒレ周辺が残っても、他の部分が取れればよいのでは?」と思うかも知れません。
しかし、ヒレ周辺のウロコは、食べる時の不快感につながりやすいです。

なぜなら、三枚おろしのときにはヒレ周辺を切るため、そこにウロコがあると外れて身につきます。それは、刺身についていても見えにくく、食べたときに細かなビニールと一緒に噛むような違和感があります。
煮付けにした場合も、熱でウロコがとれて汁に多く入り、同様の違和感の原因になります。

これは、特に「板型のウロコ取り(円形)」をえらぶときの注意点です。
あなたとしては、「窪み」があることを確認すれば、ヒレ周辺もカンタンに取れます。

仕組みは次のとおりです。
もし、下図のようただの円形だとヒレ近くが取りにくいですが、右図のように窪みがあることで積極的に取ることができます。

【解説図】円形型ウロコ取りの窪みの必要性

4. 取っ手に力を入れやすく、痛くならないこと

先端の形状だけでなく、取っ手の形状も確認すればさらに使いやすものが選べます。

大きな魚などのウロコが強い魚は、握る手にも力が入ります。また、釣りなどでたくさん魚が手に入った場合は、作業時間が長くなることもあります。

その時に、取っ手が小さかったり、薄いと、だんだんと手が痛くなります。

取っ手に厚みがあって、丸みを帯びているものなら安心でしょう。

5. 直線的なフォルムであること

収納しやすさに関わります。
ウロコ取りを、他の調理器具と一緒に引き出しなどに収納することもおおいでしょう。

その際に、下図のように「曲がった部分」や「大きく膨らんだ部分」があると、他の調理器具を出すときのジャマになりがちです。

【解説図】ウロコ取りの形状と収納

フォルムが直線的であれば、他の調理器具と似た形状となり、引っ掛かりにくくなります。

ウロコ取り3選と、その使い方

3選の「メリット、デメリット」を紹介しつつ、それぞれの「使用方法」を解説していきます。

  • プリンス工業 銀鱗【板型】
  • 片力商事 銀トル【板型】
  • 和平フレイズ ウロコ取り GC-130【ブラシ型】

プリンス工業 銀鱗【板型】

私も所有しメインに使用しているため、その使用感をもとにお伝えします。

メリット

  • 取っ手も含む全てがステンレス製で、衛生的です。
  • 先端がシンプルな形状なので、洗いやすいです。
  • 飛び散りにくいだけでなく、先端の円の一部に窪みがあるので、ヒレ周辺も取りやすいです。
  • 取っ手が円筒で力が入りやすいです。また、強く握っても痛くなりません。
  • 置いたときに平坦に近く、収納しやすいです。
  • 補足的な情報ですが、製造元は金属加工で世界的に有名な新潟県三条市にある企業で、50年以上の歴史があるようです。

デメリット

  • ウロコ取りとしては、比較的高級です。
    業務用で丈夫に作られているので、一生モノにできる感じです。あなたが、ずっと使うことを想定した場合は、候補にできるのではないでしょうか。
  • 先端の円が大きいため、「お玉」と同程度の収納スペースが必要です。

使用方法

下図のように先端の円を、魚に被せるようにします。

その状態で、頭に向かって鱗を取っていきます。

【解説図】板型ウロコ取りの使い方の基本

「曲面と窪みの使い分け」は次のとおりシンプルです。

  1. 「曲面」で出来るだけ鱗を取ります。
  2. 残った部分を、「窪み」を利用して取ります。

なお、「曲面」と「窪み」のそれぞれの動かし方は下図のとおりです。
なお、「窪み」を使えばヒレの根本までキレイに取れますが、曲面と比較すると飛ぶ場合があります。その場合は、水をかけながらやると、飛び散りを更に抑えられます。

【解説図】板型ウロコ取りの動かし方(曲面と窪みの違い)

ちなみに、商品説明には「ヒラメやハマチは回転」、「タイ、スズキ、メバルなどは左右」に動かすとあります。しかし、魚の種類を覚えなくても、とりあえず両方の動かし方を試せば効率よく落とせます。

片力商事 銀トル【板型】

メリット

  • 先端がシンプルな形状なので、洗いやすいです。
  • 取っ手が、汚れが目立ちにくい黒色です。
  • 先端の形状が四角のため、角を使うことでヒレ周辺も作業ができます。(キワは残るレビューもあります。)
  • 取っ手が円筒で力が入りやすい形状になっています。

デメリット

  • 最初のものと同様で、高級です。構造によるものか金額が高いです。

使用方法

上記で記載の「プリンス工業 銀鱗」の丸い部分と基本的には同様と考えられます。

飛ばないことによる使いやすさは十分なようです。

ただし、窪みがないため、ヒレの際に残った部分などは、包丁などでフォローすることになります。
ただ、薄い包丁は刃の弾力でウロコが飛びやすいです。水を多めに掛けたり、水の中につければ、さらに安全です。

和平フレイズ ウロコ取り GC-130【ブラシ型】

これまで記載したとおり「ウロコが飛び散りやすい」形状です。
ただ、あなたが釣りなどの「外での使用」を想定するなら、携帯性が高くてウロコもよく取れるので、候補になります。

和平フレイズ ウロコ取り GC-130

私自身、野外(釣り)用に使っているので、その使用感をもとにお伝えします。

メリット

  • シンプルな形で、価格がとてもリーズナブルです。
  • 鱗の取れ具合は十分で、ヒレの根本などの細かな部分でもよく取れます。
  • 全てステンレスのみで作られて、衛生的です。
  • 取っ手が握りやすく、作業しやすいです。
  • ストレートなので、片付けやすく携帯製がとても高いです。

デメリット

  • ウロコの飛び跳ねが多いです。
  • 取っ手の形状が金属をU字にしているため、長時間使うと痛くなるかもしれません。(とはいえ、個人的には10匹以上処理しても痛くなったことはないです。)

使い方

下図のように、頭の方向に向かって擦れば、横に使っても縦に使っても取ることができます。

一方で、(繰り返しになりますが)飛び跳ねないようにするのは困難なので、台所での使用は片付けが大変になりやすいです。

まとめ

本記事では、ウロコ取りを買う時に失敗しない方法として、次を解説してきました。

  • 後悔しないための「一番大切なポイント」は、「ウロコが飛び散らない」こと
  • 使い勝手に影響する「その他の5つのポイント」
    ①金属製、②先端がシンプルな形状、③ヒレ周辺のウロコの取りやすさ、④取っ手の力の入れやすさ、⑤直線的なフォルム
  • 上記のポイントを押さえれば、「洗いやすい(衛生的)」「収納しやすい」「ウロコのとりやすい」ものが選べること
  • ウロコ取り3選と、それぞれの使い方。
のびるら
のびるら

お店などで「あの魚を食べてみたい。」「あの魚を買えたらお得だったのに。」と思ったことはないでしょうか?

あなたが使いやすい『ウロコ取り』を持てば、お得な魚を丸々1匹買って家族と楽しむことや、珍しい魚を買って味わうこともしやすくなります。
魚は季節や日々の漁で売りものが変わるため、出会いの要素もあります。釣りをする方なら、いつ大物が釣れてもおかしくはないでしょう。

気軽に美味しく捌くためのウロコ取りを買うための参考になれば幸いです。

3選が見比べやすいように並べて、再掲します。

【1選】

【2選】

【3選】

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