釣りを始めるにあたり、釣具屋での買い物が必要になります。
しかし、多くの釣具屋は専門店で、初めて訪れる際には入りづらく感じる方もいるでしょう。
また、釣具屋に行き、多種多様な商品の中から「どれを選べば良いのか迷ってしまう」と感じた方もいると思います。
この記事では、初めて釣具屋に行く方のために、活用する方法を記載していきます。
店員さんへの相談方法や事前のイメージ作りなどを紹介していますので、ぜひご参考ください。
なお、連載として次のページもあるため、合わせてご覧ください。
- 初めて釣具屋②:コーナー紹介:お店での商品探しの参考として、釣りのジャンルやそのコーナー分けを解説しています。
- 初めての釣具屋③:実売店とネット通販:商品が手に取れる店舗、手軽で価格の安いネットのそれぞれの使い分けを参考に記載しています。
1 地元の釣具屋さんへの相談:良い道具を選ぶ近道
釣りとは一言で言っても、沖釣りや岸釣りなどの場所の違い、狙う魚の種類、釣る場所の深さ、淡水と海水の違いなどにより、道具が細分化されています。
そのため、初めて行ったときに、大量の商品の中から自分で選ぶのは難しいです。
特に、釣りは、地域性、季節性、周辺環境(駐車場問題等)などの影響が大きく、その地域にある釣具屋さんで聞くのが、最も自分のニーズに合った釣りができる可能性が高くなります。
現在は、インターネットでも購入でき、入門用と謳う道具も多いですが、初めての場合はそちらでの購入をお勧めしません。
理由として、入門用に絞っても幅広いジャンルがあるため、評判の良い道具であっても、場所や釣り方に適していない道具だと、まともに使えない可能性があります。
2 自分の釣りのイメージを把握しておく
店員さんへの相談の仕方として「とりあえず、初心者向けのおすすめの商品をください。」という聞き方もあります。
お店ごとに、その地域に合わせた入門用のジャンルを用意しているので、きっと丁寧に回答してもらえるでしょう。
しかし、釣りには様々なジャンルがあるため、ご自身の想像する釣りや、期待すること(例:自然を満喫したい、魚を食べたい、気軽さを重視するなど)を伝えると、そのイメージに近い釣りをお勧めしてもらいやすくなります。
2.1 興味のきっかけをイメージする
多くの方が釣りに興味を持つきっかけのイメージが頭に浮かぶはずです。
そのイメージを相談のベースに活用しましょう。
たとえば、テレビで見て興味を持った釣りが、地域的に難しい場合でも、似たような楽しさを持つ釣りを店員さんから紹介してもらえる可能性があります。
もし、該当する釣りが初心者にとって難易度が高いものの場合、釣りという趣味の目標にしても良いです。まずは手軽なものから始めて、徐々にステップアップするのも、一つの方法です。
2.2 相談に活用するイメージ項目
以下に、イメージ作りの参考のための項目を記載していきます。
すべての項目を明確にイメージする必要はありません。イメージが湧く項目だけを把握しておき、それをもとに店員さんと相談すると良いです。
もし特定の項目で複数の選択肢があったり、選択できなくとも気になる点があれば、それを伝えることで、さらに適切なアドバイスを受けられる場合があります。
項目① 候補にできる釣りの場所はどこか。岸釣りor船釣り?
どのような場所での釣りをイメージしているかが大切です。
釣りは山(渓流)、防波堤、海沿いの公園、船釣りなど、多様な場所で楽しめます。明確な場所の候補を持たずに店員さんに相談しても、一般的に人気の釣り場をお勧めしてくれることでしょう。
しかし、特定の場所に魅力を感じている場合、そのイメージに合った場所や適した道具をお勧めしてもらえる確率が高まります。
複数の候補があれば選択肢も広がります。難易度の高い場所でも、その目標に向けたアドバイスや代替案を受けられる可能性があります。
※東京近郊での釣りについて
初めての場合は船釣りを選ぶ方が手軽に楽しめると感じられます(詳細はこちらのページを参照)。
岸釣りを選択する場合、東京近郊では釣りができる場所が限られているため、具体的な場所や駐車場情報を事前に聞いておくことを推奨します
項目② どのような体験を期待しているか。魚の確保or手軽さ?
釣りにはさまざまな楽しみ方があります。魚を釣ったり食べたりするだけでなく、身近な場所で自然を手軽に楽しむこともできます。
船釣りでは魚が釣れやすいメリットがあり、さらには海上での非日常的な体験も得られます。
一方、近所の防波堤や海釣り公園で気軽に楽しむ方法も選べます。
それぞれ異なる魅力を持ち、どちらも自然を体験できますが、アクセスの手軽さや釣りのスタイルが異なります。
特に東京近郊では、手軽さを求めると大きな魚が釣れにくい場合が多いです。
そのため、項目①での場所の選択と合わせて、期待する体験(「気軽に行ける場所を重視する」「とにかく魚を釣ってみたい」など)を店員さんに伝えることで、期待に合った釣り体験を紹介してもらえる確率が高まります。
項目③ 子どもと一緒に楽しむか。
子どもと一緒に行く場合は、安全面に関わるため、子どもができる釣りを相談すると良いです。
お子さんの年齢によっては、船釣りなども候補にできるため、お子さんの期待することも確認しながら行えば、より貴重な体験となります。
項目④ 釣りに行ける時期はいつ頃か。
釣具屋を揃えた後に、実際に釣りにいく時期はいつ頃になるかも伝えた方が良いです。
例えば、「実際の釣りは、明日・今月中・夏休み中に行く予定」と伝えた方が良いです。
理由は、魚は時期によって居る場所が変わるため、相談時に釣れていても時間が経つと釣れない場合があるからです。
同じ魚が同じ場所で釣れる期間は、長くても2〜3ヶ月程度で、短ければ2週間もないです。
そのため、購入後のいつ頃釣りに行く予定かを伝えると、時期が外れるリスクがなくなります。
なお、相談の仕方として、時期は限定せず「この地域で、通年で色々な魚を狙える道具(と場所)」という尋ね方もあります。
その場合は、その地域で1年間を通じた釣れる魚の概要と、汎用性を重視した商品をお勧めしてくれると思います。
ただし、基本的には全てに共通して使える道具はないため、時期に応じたいくつか候補を聞いて、その中で選ぶ形になると思います。
項目⑤ 予算はどの程度を想定しているか。
釣りは、竿、リール、糸、仕掛けの他、釣りに行く費用(餌や駐車場、船代等)と、品数が多いため、合計がどの程度になるか把握しにくいです。
そのため、相談にあたっては、「竿、リール、糸、仕掛け(又はルアー)等の必要な道具を揃えるにあたって、予算は全体でどの程度」と先に伝えておくほうが、ご自身も店員さんもお互いが分かりやすくなります。
また、候補となる釣りが、一回あたりどの程度の予算が必要かを訊ねておくと、安心です。
【補足】釣具一式を揃える予算の目安について
リールとロッドの合計額の目安として5千円程度でも揃えられる釣りもあります。しかし、長く大切に使いたいなら、2〜3万円程度の掛けると性能が十分なものを手に入れることができます。
もし、あなたが道具にこだわりたいなら竿とリールで5〜6万円かければ、ハイエンドに近い性能を持つ道具選びができます。
詳細が気になる方は上記リンク先をご覧ください。
- 「船釣り」用の道具選び:船釣りを始めて、竿・リールを揃えたい方へ
- 「岸釣り」用の道具選び:「初めての岸釣り」の段取り(道具選び含む)
項目⑥ 移動の範囲はどの程度か。
近所だけでなく、1時間程度の移動も視野に入れると、選択肢が大きく増えます。
特に、東京や神奈川等であれば、沿岸に船宿が多くあるため、例え電車であっても選択肢が非常に多くなります。
ただし、最初から最大値を想定すると、想定以上の疲労や早い起床時間等となり行きにくくなる可能性があるため、普段の生活の中で負担を感じない程度が良いと思います。
項目⑦ どれだけの頻度で釣りに行く予定か。
釣り道具の選び方においても、使用頻度は重要なポイントの一つです。
週末に毎週行くのであれば、耐久性を重視した道具を選ぶことが考えられます。
逆に、年に数回のレジャーとして楽しむ程度であれば、コストパフォーマンスを重視した選択となります。
3 相談した際のお店や店員さんの印象確認
近くに釣りの経験者がいなくて釣りは行えますが、効率的に釣りを楽しみたければ地元の経験者への相談近道です。
そんため、地元の釣具屋で、相談しやすい店員さんを探すことは、釣りを楽しんでいく上でも、とても効果的です。
上記で記載したとおり、釣りは地域性、季節性、周辺環境(駐車場問題等)が強いです。
そのため、お店も最初に行ったら終わりではなく、定期的に餌や消耗品等の購入や、時期ごとに釣れる魚やその場所を聞きに行ったりします。
結果的に、同じお店や店員さんに時期を空けて何度か相談する可能性が高いです。
そのため、最初に道具を購入するときに、話しやすい、声を掛けやすい店員さんから購入した方が、以降も買い物がしやすいです。
情報を正確に教えて貰うことで、上達も早くなります。
もし、最初の購入で、恐縮ながら合わないと感じた場合は、丁寧にお礼を言うと共に「検討させてもらいます」と言って、一度購入を保留にします。
そして、日を変えて改めて違う方に相談してみたり、別のお店で相談するなども仕方がないことだと思います。
誠実な店員さんであれば、無理に高価な物を進めてくるのではなく、予算と必要な道具を考慮しながらお薦めしてくれます。
また、安全性や釣りやすさも考慮したアドバイスももらえるため、趣味の釣りをより快適に楽しめます。
4 まとめ
この記事では、初めて釣具屋に行く方向けに、活用する方法として、店員さんへの相談方法やそのためにイメージしておくと良いことなどを記載しました。
本記事トップで紹介しているリンク先では、連載としてお店での商品探しや、実店舗とネット通販の使い分けを解説しているため合わせてご覧ください。
※参考
本ブログでは、釣りを趣味として深めていきたい方や経験者向けに、釣り方毎の詳細や、釣具紹介等を掲載していく予定ですので、ご覧ください。
→本サイト全体の目次
また、釣りを始めたい方向け情報をまとめたカテゴリーページはこちらです。
→1_釣りを始めたい方、本格的にしたい方向け情報