アニサキスの見つけ方(効果のあるライト選び、見つかりやすい魚)

4_魚の味わい方
のびるら
のびるら

「アニサキスが心配で、見つけ方を知りたい。
 見つけるのに効果的なライトはどんなものかな?
 効果的な対策とあわせて、アニサキスが多い魚も知っておきたい。」

と思っていませんか?

この記事を読むと、あなたは次のことがわかります。

  • アニサキスの見つけ方
  • ライトがあれば、お金だけでなく家族の健康が守れる。
  • 見つけやすさは、ライト選びで決まる(合わせて、おすすめ3選)
  • 使用時の注意点
  • 魚種ごとのアニサキスの発見例
  • その他の対策

この記事を書いた私は次のとおりです。

  • 30年の釣り経験があり、今でも年間100~200匹は捌いています。
  • 中学生までには自分で捌き、釣った魚だけで100種類ほど食べました。
  • 魚専用の包丁4本を自分で研ぐなど、道具にもこだわってます。
  • 妻は調理師として働いていた経験があり、2人で工夫しながら料理をしています。

もしあなたが、「自己責任では怖い」というならこの記事は見ないでください。
食べる人の体質、魚の個体差などでも一律にはなりませんので、自己責任に基づく判断が前提となります。
しかし、あなたが「自分で判断できる」と責任を持てるなら、この記事を読めば、冷凍や加熱をしないで、おいしい刺身を食べる機会が増やせます。

アニサキスの見つけ方

アニサキスは、日光や室内照明などの自然光では、ほとんど見分けがつきません。

そこで、「見えない光だけが出るブラックライト」を使うと、次の写真のとおり発行するので見つけられます。

写真の赤丸の中に、アニサキスがいます。
肉眼で見ると発光しているため、写真よりもはっきり目立ちます。

アニサキスの怖さ

飲み込んでしまうと、胃や腸に刺入され「アニサキス症」を発症します。

急性”胃”アニサキス症は、食後数時間後から十数時間後に、みぞおちの激しい痛み、悪心、嘔吐を生じます。
急性”腸”アニサキス症は、食後十数時間後から数日後に、激しい下腹部痛、腹膜炎症状を生じます。

胃壁等に刺入しない場合でも、アニサキスが抗原となり、じんま疹やアナフィラキシーなどのアレルギー症状を示す場合があります。

引用:厚生労働省「アニサキス食中毒に関するQ&A」より抜粋

ライトがあれば、お金だけでなく家族の健康が守れる。

アニサキスに当たった釣り人たちの話を何度か聞いていますが、「苦しんだうえに、治療費が高かった」とみなさん言っています。

あなたはブラックライトを一度買えば、ずっと予防効果がありますし、あなた自身だけでなく一緒に食べる人の全員を守ることができます。

一方で、治療の場合は、値段は高いにも関わらず、効果は一度きりです。

治療費の目安は、1万円程度のようです。
しかし、実際には釣った日の夜に食べて深夜に発症することが多いので、「深夜料金で2万円近く掛かった」という話も聞いています。

これを考えると、ブラックライトの効果を知ったあなたとしては、ライトを買って事前対策した方が賢い人だと思えるのではないでしょうか。

その他のメリット:身に残った骨やウロコも発見

ブラックライトは、残った骨やウロコも、目立たせてくれます。

上の写真を改めて見比べると、骨も発光していることに気づくのではないでしょうか。
アニサキスに比べると発光は強くありませんが、自然光よりは見分けがつきやすいです。

骨やウロコが刺身に残ったまま食べて、ちょっとイヤと思ったことはありませんか?

ブラックライトがあれば、あなたは骨やウロコが無い刺身を、気持ちよく食べられるでしょう。

見つけやすさは、ライト選びで決まる(合わせて、おすすめ3選)

ライト選びのポイント

見えない光だけが出るブラックライト」を選ぶことで、効果的に発見できます。

アニサキスが簡単に見つけられるのは、「本来は見えない光が、アニサキスだけを発光させて目立つから」です。

にもかかわらず、「見える光(普通の光)」も一緒に出ると、アニサキス以外も発光して目立たせません。

ネットなどで見る安価な製品の多くは、「見える光」が一緒に出るもののようです。
(「見える光」がでる商品が多い理由は、接着剤やネイルの硬化用に使われるからでしょう。光が見える方が、硬まる場所が目視できて作業しやすいです。)

失敗談

最初に私が買ったブラックライトは、Amazonで手頃な価格のものです。

「こだわらなくても、少しは効果があるだろう」と考えて、手頃な価格なものを買いました。
それは「見える光があるもの」で、アニサキスがはっきり見えず、無駄になってしまいました。

当時は、「見えない光だけが出るブラックライト」の選択肢は少なく、無名メーカーでも1万円程度(本体+充電池)しました。

その時はネットを見ても情報が少なかったので、安いものを買った結果、無駄な出費となりました。

そこで、思い切って、「見えない光だけが出るブラックライト」を買ったところ、最初のものとは大きく違い、アニサキスがとてもよく見えたので「買って良かった」と安心したものです。

現在は、価格が下がっただけでなく、信頼性の高いものも選べるようになっています。

おすすめ3選

ライト選びのポイントを踏まえた、見えやすいブラックライトを3つ紹介していきます。

ブラックミラーUVフラッシュライト

【特徴】

  • 電池と充電器が付属しているため、届いたその日から使用できます。
  • 性能にとってはランプ光源が重要で、こちらは信頼性の高い国産メーカー「日亜科学」製のランプが使用されています。一方で、ブランドとしての信頼性は不明確です。
  • また、ブラックフィルターによって可視光線を排除することで、アニサキスが目立つようになっています。

ハピソン アニサキスライト

【特徴】

  • 会社(ハピソン)も、パナソニック関連会社なので製品として安心です。
  • 魚の処理で有名な方(津本式:津本光弘さん)が開発に関わっており、スペックだけでなく実用面も考慮されています。
  • アニサキスを探すことに特化したブラックライトです。
  • 防水性や明るさなど、キッチンでの使用を想定した仕様になっています。
  • デメリットは、電池が別売りなことです。

ハピソン アニサキスライト(充電式)

【特徴】

  • 上と同じシリーズです。
  • バッテリー式となるので価格は上がりますが、充電式で力が増し、明るさと使用時間が強化されています。
  • 「光の強さ = 安全性」となるので、実用面も性能アップとなります。
  • あなたが家族に対し「できるだけ最も安全にして、振る舞いたい」と思うなら、候補にできるのでは無いでしょうか。

ブラックライトの使用時の注意点

基本的な使い方は、普通のライトと同じです。(ただ、発光するのはアニサキスなど特定のものだけ。)

そして、以下の4つを知っておくと、あなたはもっと安全に使えようになるでしょう。

  • 魚の種類や部位によっては見え方に差がでる
  • 深いところは見えにくい
  • シューノテラーバ(アニサキスの近種)は発光しない
  • ライトの直視は避ける

魚の種類や部位によっては見え方に差がでる

カツオのような赤みが強い魚は奥まで光が届きにくく、見えづらいです。

そのため、カツオは味だけで考えるなら身を厚く切るのがセオリーですが、心配なら薄めに切ってブラックライトで確認しましょう。

なお、ブリは比較的見つけやすいのですが、血合(背骨の両側)に限っては、光が奥まで届きません。
そのため、確認しやすい部分だけを刺身にして、心配なら血合いは避けましょう。

深いところは見えにくい

大きな魚で身の厚みがあると、深いところにいると見えにくいです。(大抵は、内臓に近いところにいるので、捌いた表面にいることが多いです。)

とはいえ、「奥にいないか不安」と思ったら、おいしく食べられません。

その対策は簡単で、刺身にしてから照らせば、見つけやすいです。

シュードテラノーバ(近種)は発光しない

シュードテラノーバという近種は、アニサキスと同じ症状を発症します。

シュードテラノーバは、アニサキスと異なりブラックライトでは発光しないので、有効ではありません。
一方で、茶褐色で大きなことから、透明に近いアニサキスより見つけやすいようです。

関東での釣りがメインの私は「一回みたことあるかも。」というくらいの印象です。
アンコウ、タラ、オヒョウ、イカ、ホッケなどの寒い(深い)場所にする魚に多いことが理由と思われます。

※出典:東京都保健医療局 食品衛生の窓(シュードテラノーバ)
 →https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/musi/02.html

ライトの直視は避ける

ブラックライトは、「UV(紫外線)ライト」とも呼ばれます。

肌に光を長めに当ててみると、太陽(日光)の日焼けを弱めたような感覚があります。
(アニサキスをチェックする短時間なら、そのような感覚は感じないでしょう。)

そのため、太陽を直視しないのと同様に、ブラックライトも目では直接見ないようにしましょう。

なお、UVカットのメガネをしているなら、さらに安心です。
百円均一ショップでも紫外線をカットするメガネがあるので、安く用意できます。

魚種ごとのアニサキス発見例

ここでは主に「釣った魚」のうち、刺身で食べることが多い魚に限定して、「アニサキスが多い魚」や「アニサキスがいなかった魚」をお伝えしていきます。

なお、繰り返しで恐縮ですが、「アニサキスがいなかった魚」であっても、自然相手なので全ての個体にいないことの保証はできません。自己責任での判断が必要です。

サバ

  • 大きくなるほどアニサキスのいる確率が高くなる印象です。
  • サバの刺身は非常に美味しいですが、安全が確認できたものだけを選んで食べましょう。
  • あなたが釣ったサバを刺身で食べるなら、ブラックライトでの目視が必須です。
  • なお、酢締めだけではアニサキスは死滅しません。冷凍などによる対策も併せて行うとリスクを減らせます。

アジ

  • 今まで、東京湾で千匹程度はアジを釣って食べてきましたが、アニサキスを見た経験はありません。周囲からの話も聞いたことがありません。
  • そのため、アニサキスのリスクは高くない印象です。
  • しかし、サバと同様の環境に生息する魚なので、「絶対に安全」とは言えません。
  • とはいえ、身の色が半透明なので、ブラックライトで確認しやすく、安心感は高めです。

カツオ

  • 肝にアニサキスはいるけれど、身には一匹も入っていないということはありました。
  • 「アニサキスは内臓にいる」という有名な話がありますが、その認識に合致する魚のようです。
  • ちなみに、業務用冷凍庫で凍らされたカツオならアニサキスが死滅しているので安全といえるでしょう。

ブリ(ワラサ)

  • 大きな個体でも、身にアニサキスを見つけたことはありません。
  • しかし、サバと同様の環境に生息する魚なので、確認したほうが安心でしょう。

マダイ、クロダイ

  • これまでアニサキスを見つけたことがありませんが、サバが生息する場所で釣れることがあるため、「絶対に安全」とは言えません。
  • ただ、安心感は高く、身が透明なのでブラックライトでの確認が簡単です。

カサゴ、メバル

  • アニサキスのリスクは低いですが、他の虫がついていることがあります。
  • 人体に害はないものも多いようですが、見た目が良くないため、刺身にするときはブラックライトで確認しています。

アオリイカ

  • 稀にブラックライトで虫の反応がありますが、人体に害のない種類のようでした。
  • アニサキスの確率は低い印象ですが、念のためにブラックライトで確認します。
  • 肝を刺身に和えると美味しいのですが、肝はブラックライトで発光するので見分けがつきません。そのため、肝にだけ細く刻む、網で濾すなどの対策をしています。
  • なお、同じイカでもスルメイカはアニサキスが多いようです。(ただ、私はスルメイカ釣りはしないので、他の魚と異なり経験からのお伝えができません。)

その他の対策

目視して不安を感じたなら、次の方法が有効です。

手堅い対策

  • 中まで熱を通す。

リスクを下げる方法

  • 冷凍(冷凍時間や温度によっては、リスクが残ります)
  • 炙る(表面にいるものに限れば、無効化できます)
  • 叩き(包丁で細切れにします。ただ、ギリギリ避けられるリスクが残ります。)
  • 濾す(肝などには有効です。)

まとめ

この記事では、アニサキスに関して次のことを解説してきました。

  • ブラックライトの有効性
  • 見えるブラックライトのポイントは「可視光線が無い」こと
  • おすすめのブラックライト3選
  • サバ、アジ、イカなどのアニサキス事例
  • ブラックライト以外の対策
のびるら
のびるら

いかがでしたか?

あなたもアニサキスが心配なら、ブラックライトで対策してはいかがでしょうか。

安心感は美味しさにつながりますし、周りのひとも守ることができます。

再度おすすめしたブラックライトを下記に並べておくので、購入にあたって参考にしてはいかがでしょうか。」

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