【コラム】魚種毎の口の特徴と、食べ方(捕食)の違い

1_釣りを始める。

 釣りをもっと楽しむためや、上達するために参考になるのは、釣りの技術だけではないです。
 むしろ、上達するほど、魚の習性を知ってセオリー以外のことを試す方が大物やコンスタントに釣れる近道になります。

 この記事では、釣りのテクニックから離れて、「魚の口の特徴」から、釣り方への影響について解説していきます。

 釣りの上達に直接関わるわけではありませんが、自分なりに考えて釣れると達成感や喜びが大きく、趣味としての釣りの充実に直結します。

 なお、本記事の内容は、私個人の考え方のため、実際と異なる部分もあると思います。
 正しいかどうかも含めて、仮定して実践。正しくなかった場合、どう違うのか改めて考えるとすることが長く楽しめる要素と思っています。
 その参考にきっかけになれたら幸いです。

1 魚の口の特徴とその食べ物

 魚は種類によって色や形状が異なります。
 光の変化が大きく、抵抗も強い水の中で暮らすため、地上よりも特徴が強く出る様に感じます。

 その中で、口の形状も魚の種類によってまちまちです。

 大きさや歯の鋭さだけでなく、付いている向きや唇の大きさ、伸び縮みなど魚種毎に様々な機能が異なります。

 口の形状などの特徴と、食べる物の種類はとても関係が深いです。

 ここでは、アジを例に記載していきます。

1.1 アジの口の特徴と、釣り方の影響

 例えば、アジは、パッと見はスリムですが、実際に観察すると薄い膜が付いた大きく開けられる口となっています。

 下顎を開けてみると、上顎が伸びて筒状になります。
 これを水中で行うと、口を開ける一瞬で、唇付近の水が口の中に吸い込まれます。

 捕食するものも、プランクトンなど微小なものを主食としており、量を食べるためには口の開閉の回数が増えます。
 このため、口周りは皮が薄く、水中でも抵抗が少なく、エネルギーを無駄にしない形状をしている様です。

 これを釣りに当てはめると、食べる部分が軽い力で動く方が口に入りやすく掛かりやすい気がします。
 又、口の周りが薄いため、極力硬い所に掛けるか、薄い所に掛かっても柔らかく取るかのいずれかが考慮されることが多いです。

 これもあるため、アジングと言われるアジを狙うルアー釣りでは軽くて吸い込みやすいものが有利と思われます。

 一方で、アジは小さなカニや魚も食べます。
 その際、鋭い歯や強い顎はないため、機敏に泳いで近づき、周りの水ごと一気に吸い込んで捕食している様です。

 物理的に大きなアジほど吸い込む力が強くなるため、重いものを使ってアジが釣れれば、大きな個体が狙えるとも言えます。
 この場合、アジの食いつき方も大きな物に逃げられない様、一気に吸い込む様になるため針が多少ゴツくても大丈夫と思えます。

 正直なところ、上記は既存のセオリーにアジの習性を当てはめただけですが、この様に考えると楽しいと感じてます。

 なお、アジの船釣りに当てはめた場合のアワセのテクニックの考慮について、次のページで触れているため、合わせてご覧ください。
 →③ 「釣り方」の「アワセ」の重要性。同じに見えても差がでる話

1.2 カワハギやフグの口

 カワハギやフグは、爪切りのような歯と怪我しにくい弾力のある唇の口になっており、硬いものでも弾力があるものでも千切りながら食べられます。

 そのため、釣る仕掛けは、小さめの針、噛み切られにくい太めの糸、弛みがないアワセやすい作りが基礎となります。

 地域によっては、口に針掛かり刺せるのではなく、引っ掛ける釣りもあるようです。
 餌の下に、傘の骨を逆さまにしたカットウ針をつけて、餌に寄ってきた魚を引っ掛ける構造となっていました。(現在はあまり見なくなりました。)

1.3 クロダイの口

 クロダイは、硬い歯(臼歯)のあるペンチのような構造な口で、エビやカニを潰して食べます。
 また、岩に擦れても傷が付きにくいように唇は分厚くなっています。

 なお、唇が厚い魚として、他にカサゴやベラ(の一部)などがいて、これらも同様に岩場で、底や壁などのものを捕食します。

 そのため、釣る仕掛けは、底や壁を狙いやすい仕掛けになっています。

 クロダイに関しては、口が小さいことから小さめの針やルアーが使われることが多いです。
 加えて、岩盤などを狙うことから、引っかかりにくいことも考慮されています。

 なお、餌の場合は軽くすることで、ルアーの場合は軽さ以外に針の位置などを調整すること引っかかりにくさが考慮されています。

1.4 スズキや太刀魚の口

 また、生きている魚を食べる場合でも、捕食の仕方で魚種ごとの口の特徴は変わります。

 例えば、スズキは餌となる魚を丸呑みするための大きな口で、動いている餌を周りの水ごと吸い込みます。
 一方で、頭も大きくなり水の抵抗が強くなるせいか、岩陰など潮の緩い所に隠れて、近くを通った魚を瞬間的に追うことが多いようです。
 魚だけでなく、エビや虫(ゴカイ等)もついばんで食べる様です。
 生きているものを食べる傾向に合わせた、ルアー釣りや、活きエビで釣られることが多いです。 

 一方で、タチウオは、同じく生きている捕食しますが、魚を鋭い歯で引き千切って食べる習性があります。
 そのため、鋭い歯で、力が入りやすいよう小さめ(ペンチと同じ原理)の口になっています。
 群れで水中を広く回遊し、餌となる魚の群れを集団で襲っているため、機敏性も重視されている様です。
 歯の鋭さを考慮した太いハリスで、少し口に入っても掛かる様に大きめの針が使用されう傾向があります。

2 まとめ

 この記事では、魚の口の特徴と、それが考慮された釣り方や仕掛けについて解説してきました。

 これらを考慮して釣り方を応用してみたり、仕掛けの自作や改造をすると良く釣れることがあります。
 反対に釣れない場合は、ダメな理由を考える参考にもなります。
 釣りを楽しむきっかけになれば幸いです。

 なお、釣りの仕掛けは魚ごとに様々な形状や仕組みがありますが、上記の魚の習性が考慮されているため、本当に多くの種類があります。
 仕掛けは、口の形状だけでなく、体型や環境も考慮して工夫されるため、限りなく種類が増えていきます。
 ※釣りを始めて釣具が沢山あることを不思議に思った方は次のページも併せてご参照ください。
  →釣具の多様性①:釣り道具に沢山の種類がある背景

※ 参考

 本ブログでは、釣りを趣味として深めていきたい方や経験者向けに、釣り方毎の詳細や、釣具紹介等を掲載していく予定ですので、ご覧ください。
 →本サイト全体の目次

また、釣りを始めて本格的にしたい方向け情報をまとめたカテゴリーページはこちらです。
 →1_釣りを始めたい方、本格的にしたい方向け

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