下記ページで、アジの釣り方を解説していますが、その補足解説となるページです。
→② 「釣り方」とは、何のためにある?船アジ釣りを例に解説
アジは底付近にいることが多いです。
理由は、海の底を流れる海流が、海底にある岩等の突起物にあたって上昇すると、そこにプランクトンが貯まるからと言われています。
また、海水には層があり、この影響も大きいです。
海水は混ざり合って均一に感じますが、実際は雨や日光により異なる性質(温度や塩分濃度の違い)の海水がぶつかって、層ができています。
ぶつかると液体なので均一になりそうですが、空気(大気)も低気圧や高気圧といった気団があるのと同様です。
この層の境となる面は、水の流れが変えられる点で壁と同じ効果があります。
壁にあたって、水が緩むとプランクトンなどが貯まり、アジなどの魚がそれを食べに集まります。
(ちなみに、釣り餌でよく使われている小さなエビのような餌、オキアミも、プランクトンの一種です。)
船釣りでは、船長が魚群探知機でそのような場所にいるアジを探して、釣りを行います。
なお、豆知識ですが、アジがいればどこでも良いわけではないです。
アジはいても、餌を食べない状態の場合もあり(他の魚に追われて移動している最中等)、そこで釣りをしても釣れる確率はとても低いです。
そのため、本記事では「アジは層の境目にいる」と書いていますが、正確には「食事をする気があるアジは層の境目にいる」となります。
このように群れの有無だけでなく、餌を食う状態(「食い気」といいます。)であることが非常に大切で、その様な場所を探すこととなります。
実際に釣りをする際には、仕掛けを下ろした際の深さ(層の高さ)でも変わるため、狙う層は非常に大切です。
なんとなく、50cmくらいずれても平気な様な気がしますが、魚が少ない時には、結構違いが出たりします。
ちなみに、層の幅を目で確かめる方法として、コップの水に牛乳や絵の具を垂らすと下に濃く溜まり、明らかに層ができます。
これはコップの規模だから狭い気もしますが、一方で海はもっとゆっくり層ができるため、そういう意味では混ざりにくいという気もします。
その他海水浴でも、少し足を深く入れると明らかに冷たくなったりして、それも数十センチの範囲です。
この様に、層自体が非常に狭いため、その範囲でしかアジが食べないとしたら、たとえ数十m下でも、細かな操作の影響は大きくなります。