「エサがうまくつけられない。
投げたらすぐに取れたり、魚にエサだけ取られたりする」
と思っていませんか?
この記事に辿りついたあなたは、「基礎を着実に押さえられる人」なのでしょう。
そして、この記事を読めば次のことが分かります。釣りが楽しめるだけでなく、釣れる魚も増えますよ。
- エサの付け方 3種類
- エサの種類と付け方
- 付け方の影響(魚が釣れない原因に)
- 付け方はどう決める?
- エサ付けサポート道具
(この記事を書いている人)
- 関東在住、30年の釣り経験があり、130種類以上の魚を釣ってきました。
- 現在は、仕事と子育て(小学生と幼児)をしつつ、東京湾で年間100匹~300匹釣っています。
- 小学生のときに祖父から釣りを学んでから、ほぼ毎週父にせがんで一緒に行ってました。
- 今では、遠征(一泊)の釣りも行きます。そして、エサ、ルアー、フライと様々な釣りで、岸や船から楽しんでいます。
エサの付け方 3種類
エサの種類に関わらず、次の3種類が基本となります。
- 通し刺し
- ちょん掛け
- 縫い刺し
通し刺し
針をエサに埋め込むように刺します。
通し刺しの特徴
虫やエビなど、細長いエサに使います。
エサが、針にしっかりと固定されるため、投げても取れにくいです。
また、魚が食べた時に掛かる確率も上がります。
理由は、エサと針が一体なので、違和感なく吸い込んでくれるからです。
なお、エサ付けのコツは、「針を持つ手は動かさず、エサを持つ指を動かして針に刺すこと」です。
針を動かすと、途中で針先がエサから飛び出て失敗しやすいです。
ちょん掛け
エサの一部を、針にちょんと刺します。
ちょん掛けの特徴
身がしっかりしたエサに使います。
エサだけ取られる確率も上がりますが、エサが自然に動きやすくなるので食ってくる魚は増やせます。
虫や小魚など、活きたエサなら特に有効です。
簡単に刺せるので、すぐに付け直せます。そして、投げる回数が増えれば、釣れる数も多くなります。
縫い刺し
一つのエサを何度も刺して、縫うように刺します。
縫い刺しの特徴
あまり使うことがない付け方です。
なぜなら「手間が多くて効率が悪いうえ、不自然な形につきやすい」からです。
そのため、縫い刺しをするのは、「エサを取るのが上手で、針に掛かりにくい魚」に使われることになります。
何度も刺すことで、エサが数回齧られてもエサの一部が針に残るので、釣れる確率が上げられます。
具体的には、船のタチウオやカワハギ釣りで使われます。
エサの種類と付け方
主に使うエサ
海釣りなら、エビ系(オキアミ)か、虫(イソメ、ゴカイ)を使う釣りがほとんどです。
どちらも万能に使えるからです。
付け方として、「エビ系なら、通し刺し」、
「虫なら、最初はちょん掛け。エサだけ取られるなら、通し刺し」となります。
ちなみに、どちらのエサを使うか迷ったら次のように考えてみてください。
「ウキ釣りなどの海面から狙うなら、エビ系」
「投げ釣りなどの底狙いなら虫」
他のエサ
他にも、おおくの種類のエサがあります。
例えば、次のとおりです。
- エビ系:オキアミ*、アミエビ*、モエビ、サイマキ など(*は、正確にはプランクトン)
- 虫:イソメ、ゴカイ、ジャリメ、ユムシ、ブドウ虫、サシ など(ニョロニョロが多い)
- 魚介類:イカ、サバ、サンマ、アサリ、イワシ、コノシロ など(切り身や活魚)
- 人工エサ:エビや虫の形とニオイ、練りエサ
なお、この他にもカニ、ウニ、脂身、トウモロコシなどもありますが、魚や使用環境が限定的なので最初から知らなくても大丈夫です。
しかも、エサの種類は違えども、付け方の基本はお伝えした3つとなります。
付け方の影響(魚が釣れない原因に)
ここまで読んだあなたは、「エサと付け方に3つあるけど、付け方で何が変わるの?」と思ったのではないでしょうか。
エサの取れにくさ以外にも、付け方で変わることがあります。
いくつか紹介していきますが、あなたがこれを読むと「魚が釣れる、釣れない」に大きく影響すると感じるのではないでしょうか。
魚の警戒心を下げる
魚はとても警戒心が強い生き物です。
「ちょん掛け」でエサが自然に動いたり、「通し刺し」で針が目立たないと、警戒心が下がり、エサを食べる確率が上がります。
針の刺さりやすさ
エサから針先が出ていると、魚の口に入った時に掛かりやすいです。
このため、「ちょん掛け」や縫い掛け、「通し掛け」でも途中で針先を出すと、刺さりやすくできます。
一方で、針先を埋めると魚が加えても違和感を感じにくいメリットがあります。
そのため、柔らかいエサなら先端まで「通し刺し」をしても、すぐ針先が出るので、掛かりやすさと違和感をなくすことの両立ができます。
糸絡みの防止
投げたり、沈める時のエサに掛かる水圧は意外と大きく、付け方が歪んでいるとクルクル回ります。
その結果、糸がねじれて絡みやすくなります。
そして、魚が釣れないだけでなく、仕掛けもぐちゃぐちゃになって無駄になります。
縫い掛けや、通し掛けで針の全体を使用する場合に、このトラブルが起こりやすいです。
その時は、エサが糸まっすぐになる付け方にすると良いです。
最初のうちは、沈めるときのエサの動きを見ておいて、回っていたらすぐに回収して、付け直すと速くうまくなれます。
付け方は、どう決める?
エサの種類が多くても、エサの形が似てれば同じ付け方ができます。
一方で、同じエサでも付け方に種類があるのはなぜでしょうか?
「3つのうち、どの付け方をすれば良いのか?」と思うのではないでしょうか。
理由は、魚の種類や環境で、食べ方が異なるからです。
そこで、エサの付け方を変えるプロセスを紹介していきます。
例1:エビ状(オキアミ)など
① 尻尾から、背中の丸みに沿って針を全部通す。
↓すぐにエサが取られてしまう場合
② 背中を内側にして、背を反らせて針を通す(背中の殻が内側になるので、針から取れにくくなる)
↓小さい魚が沢山いて、エサが取られる
③ 頭をとって、頭から刺す。(小さく目立たなくして、警戒心が強い大物を狙う)
↓それでも効果がない
④ 2尾を付けて、大きく付ける(小魚がいても、エサが無くなるまでの時間を稼げる。)
例2:虫(イソメ、ゴカイ)など
【小型の魚(シロギス、ハゼなど10〜20cm)】
①2~3㎝に切って、ちょん掛け
↓エサだけ取られる
②2~3㎝の長さのまま、通し刺し(針が口に入りやすくなる)
↓魚が来る頻度が下がった
③長さを4㎝にして、通し刺し(エサが大きいと、目立って食べられやすい)
↓それでも掛かりにくい
④縫刺しにしてボリュームを出す(目立つうえ、針が口に入りやすい)
↓来なくなった
⑤縫刺しと、3㎝ちょん掛けを組み合わせる(ボリュームと自然な動きを両立)
【中・大型の魚(カレイ、アナゴなど30〜50cm)】
①エサ1匹をちょん掛け
↓エサだけ取られる
②エサ3匹をちょん掛け(エサが無くなるまでの時間を長くする)
↓やっぱりエサだけ取られる
③エサ2匹を通し刺し(エサが取れにくくする)
↓それでもエサだけ取られる
④エサ3匹を縫い刺し(ボリュームを最大にしつつ、取れにくくする)
エサ付けサポート道具
エサ付けをスムーズにするために、役に立つ道具を紹介します。
コンパクトハサミ
エサを小さくするには手でも構いませんが、思わぬところで千切れてしまうことが多いです。
ハサミを使えばサイズ調整がしやすく、断面が綺麗になるので回転しにくくトラブルが減らせます。
使用頻度が高いので、コンパクトなものが取り回しが良く、使いやすいでしょう。
虫つかみ
イソメやゴカイを触ることなく、針につけられます。
ただ、手で触るほうが効率的なのは確かなので、慣れたら使わない可能性があります。
そのため、次のような手頃なものから試すと良いかもしれません。
虫エサの滑り止め
あなたが虫を触れそうなら、次のものがあれば素早くつけることができます。
虫つかみがうまく使えない場合も、ストレス軽減をサポートしてくれるでしょう。
ただ、虫が弱るのが速くなるので、最初からエサ箱に振りかけるのではなく、針に付ける時に一匹ずつに使う方が良いでしょう。