釣具の多様性③:仕掛けやルアーに沢山の種類がある理由

1_釣りを始める。

 初めて釣具屋を訪れると、多種多様な小物の存在に驚かれるかと思います。

 仕掛けは、針、オモリ、糸だけでなく、擬似餌やその他の多様なパーツから構成されています。
 これらの各パーツの形状や大きさ、そして組み合わせによって、仕掛けの種類はさらに増えてきます。

 この記事では、多種多様な仕掛けが存在する背景や、仕掛けの選択において考慮される要素を解説します。

 最初はオーソドックスな製品の選択がおすすめですが、経験を積むうちに新しい商品にも興味が湧くと思います。
 自分で選んだ仕掛けで釣れた時の達成感は、釣りの魅力の一つです。
 本記事が、より楽しい釣り体験のために役立てばうれしく思います。

 また、「釣具の多様性」の連載として、本記事に関連した以下の内容も紹介しています。
 ぜひ合わせてご覧ください。

1 餌釣りの仕掛けの多様性

 仕掛けの多様性は、魚の習性に適応するための機能だけでなく、使いやすさや実用性の観点からも生まれています。
 同じ魚を狙う場合でも、釣り場の状況に応じて変わるため、バリエーションが細分化されています。

 以下では、仕掛けに求められる主な機能を具体的に取り上げて説明します。

1.1 飛ばしやすさ

 岸釣りにおいて、この要素は特に重要視されます。
 飛距離が足りなければ、魚のいる場所まで届かない場合があります。
 飛距離のためには、重さはもちろん、投げやすさや、風の抵抗を減らす形状や飛行の安定性なども設計上の考慮点となります。

1.2 糸の絡みにくさ

 投げる時や水中、魚を釣った際に糸が絡むと、快適に釣りを楽しむことができません。
 糸が絡みにくくするために、シンプルな形状(例えば、球状のウキやオモリ)を採用したり、天秤という道具を使用してパーツ間の距離を保つように工夫します。
 ルアーの場合も、投げる時や水中での動きが絡みにくいよう設計されています。

1.3 沈みやすさ

 船釣りでも岸釣りでも、この要素は意識されることが多いです。

 表面近くの魚を狙う場合、沈みにくい道具が好まれます。具体的にはウキを用いて浮かせる、または沈まないルアーなどが選ばれます。

 一方で、海底近くの魚を狙う場合には、沈むことが重視されますが、岩や他の障害物に引っかからない形状も求められます。
 これに対応するため、重いオモリをつけつつも針が海底に触れないような仕掛け(例:胴付き仕掛け)が用いられ、ルアーの場合には、コンパクトで重い形状でありながら、針先が地面に刺さりにくい設計となっている物があります。

1.4 餌に見えやすさ

 餌でもルアーでも、魚が食いつく動きの再現性が重要となります。

 自然な見た目や動きを追求する場合、餌釣りではなるべく細い糸を使って自然に流れるように工夫し、ルアー釣りでは水中で魚のように自然に動く設計が採用されています。
 一方で、直接の餌の模倣ではなく、威嚇などの魚の習性を利用して反射的に食いつかせるタイプも存在します。

 これらのバリエーションが増えることで、仕掛けの種類も増えていきます。

1.5 魚の食いやすさ

 先述の「1.4 餌に見えやすさ」にも触れましたが、魚が好む仕掛けは重要です。
 一方で、魚が食いついても針に掛からなければ釣ることはできません。
 従って、食いついた時に掛かりやすい設計となっていることが大切です。

 例えば、10回食いつくが3回しか掛からない仕掛けと、5回しか食いつかないが4回掛かる仕掛けがあった場合、結果的には後者の方が多く釣れることとなります。
 多くの製品は、このようなバランスを考慮して設計されています。

 例えば、針の形状は、口の構造、サイズ、餌の形状、沈み方、動き方、仕掛けの構造やルアーの性質など、多くの要素に基づいて作られています。

 また、魚ごとに食べ方が異なり、スズキやアジは口を大きく開けて水とともに餌を取り込むのに対し、カワハギやフグは齧るように餌を食べます。
 これらの食べ方の違いが考慮された針の大きさや形状となっています。

 初心者としては、最初は針を特に選ぶことは少ないかもしれませんが、釣具屋で針コーナーを見るとその種類の多さを知ると驚くと思います。

1.6 耐久性

 糸やルアーの強度は、釣りの際に大きな役割を果たします。
 特に大物を狙ったり、強い衝撃がかかる使い方の際には、それに見合った強度が求められます。
 しかし、強度を上げることはコストの増加や、繊細な動きの失効をもたらすことがあります。

 従って、強度とこれらの要因とのバランスを考慮し、多様な強度を持つ製品が市場に提供されています。

1.7 見えやすさ、把握しやすさ

 この要素は、魚や環境よりも、釣り人自身の操作や認識に関連しています。
 たとえ魚が食いついても、それを適切に認識できなければ、放置して魚に逃げられるリスクが高まります。

 このため、ウキや糸、ルアーなどの「見えやすさ」は非常に重要です。
 しかし、過度に目立つと、魚が警戒してしまうこともあるため、このバランスをどのように取るかも大切です。

 また、しっかりとした認識は達成感や興奮を増す要素にもなります。
 特に大型の魚は繊細な場合が多く、些細な変化に対応できると釣り上げられる可能性が高まります。

1.8 安全性

 こちらも、人が扱う上での制約となります。
 大物を釣るためには道具も強くなっていきますが、針なども太くなるため万が一人に刺さると大変です。
 そのため、針のカエシを無くして外れやすくするなど、安全性への考慮が不可欠となります。

 なお、安全性を確保に特化した道具として、救命胴衣や、釣り用の靴・ブーツ、サングラス等があります。
  正直、あまりお金を掛けたくないジャンルと思いますが、慣れた方でも大物が来た時は安全管理の注意が散漫になる瞬間があり、少しでもリスクを下げるために装備を整えることは本当に大切です。

1.9 効率性

 効率性が分かりやすい例は、複数の針が付いているものです。
 エサ釣りによく見られるこのタイプは、絡みにくさや使い勝手のバランスを考慮して、適切な本数の針がつけられています。
 一度の投入で広範囲をアピールできるため、魚の釣れる確率や釣れる数が増え、効率が上がります。

 その他の要素としては、針から魚が外しやすかったり、扱いやすいと、魚を釣り上げてから次の仕掛けの投入までの時間が短縮でき、効率が良くなります。

1.10 集魚効果

 このテーマは幅広く、様々な方法や道具が存在します。
 魚を引き寄せるための道具は多岐にわたり、色や光、形状によって魚の興味を引きます
 そのため、利用可能なバリエーションは非常に多いです。

 例えば、ルアー釣りでは、「食いやすさ」が重要な要素ですが、魚に気づいてもらうことが先決であり、この点で「集魚効果」が極めて重要となります。
 とはいえ、あまり派手だと魚を警戒させる可能性もあるため、適切なバランスで設計されたさまざまな種類のルアーがあります。

 また、餌釣りにおいては、魚を引き寄せる目的だけの道具も存在します。例として、撒き餌を投げる柄杓、撒き餌を入れるカゴ、魚の注意を引くためのライトなどが挙げられます。

2 まとめ

 この記事では、多種多様な仕掛けが存在する背景や、仕掛けの選択において考慮される要素を機能ごとに解説してきました。
 仕掛け選びの際の参考になれば幸いです。

 本記事トップに記載の各連載では、他のことも詳しく説明していきますので、ぜひ併せてご覧ください。

※ 参考

 本ブログでは、釣りを趣味として深めていきたい方や経験者向けに、釣り方毎の詳細や、釣具紹介等を掲載していく予定ですので、ご覧ください。
 →本サイト全体の目次

 また、釣りを始めたい方向け情報をまとめたカテゴリーページはこちらです。
 →1_釣りを始めたい方、本格的にしたい方向け情報

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